【ミニPC ASUS VivoMini VC65を敢えて選んだ理由】
序章|ぱ~と1|ぱ~と2|ぱ~と3|ぱ~と4|メモリ増設|3画面化
BIOS更新|事前準備|分解とCPU交換| CMOSクリア|CPU交換(再)|終焉
ASUS VivoMini VC65-G108ZのCPUをSkylake Core i5-6400TからKaby lake Core i7-7700Tに換装してみたものの何故か起動せず。前回までのトライ&エラーで「BIOS更新の不備」、「メモリとCPUの相性」、「CMOSクリアの不備」の可能性が否定されましたので、残る可能性は2つ「中古CPUの故障」及び「マザーボードの独自仕様による非対応」に絞られました。
そこで先ずは中古で購入したCPU、Core i7-7700Tがもしかしたら故障しているのでは?という疑いを払拭したいところ。特にヤフオク!やメルカリ等のオークション経由で購入したCPUは、ノークレームノーリターンに加えて動作未確認やジャンクなどの表記も多く、故障品を掴まされるケースが少なくないとの話も。それもあって今回は保証付きで信頼できる中古PCパーツ販売店から購入しています。ですのでCPU故障の可能性はかなり低いとは思ったのですが、とりあえずは起動できない理由になり得る可能性を一つ一つ潰す必要があります。
中古CPUの故障を確かめる
他にKaby lake搭載パソコンを持ち合わせていれば載せ替えて自己診断できたのですが、あいにく手元にあるのは古代ぱすてるん文明から発掘された骨董PCばかり。そこで中古CPU買取をしている巷のPC専門店/PCショップ等でCPUの持ち込み動作検証をして貰えるかどうか?調べてみました。実は近所のPC DEPOT(横浜市内に沢山ある)に最初持ち込んでみたのですが、客のいない店内からパソコン屋のくせに背広を着た外車セールスみたいな兄ちゃんが出てきて、事情を説明すると暫く待たされた上に、(CPU買取はしているのに・・・)動作検証は出来ないとのこと・・・サービスに「診断・修理」って明記しているのになんだYO~(苦笑)
気を取り直して範囲を広げてみると、他に有名どころでは「ドスパラ」「パソコン工房」「九十九電機」の3店がCPUの動作検証サービスをやっているとのこと。特にドスパラとパソコン工房はワンコイン診断という名目で僅か500円で簡易検証をして貰えるという触れ込みです。
パソコン工房と九十九電機の実店舗は秋葉原まで行く必要がありますが、ドスパラについては東京郊外や神奈川県内にも複数店舗があり、管理人が車でサクッと行ける範囲でも、横浜駅前店、座間相武台店、町田店、八王子店などがヒット。さっそく電話をしてみたところ、ワンコイン診断の範囲でCPUの動作確認が可能と云う事で、細かな事情を説明した上で起動しないCore i7-7700Tを店舗に持ち込んでみました。
ドスパラには土曜の朝一で来店してみたのですが、既に店内は盛況で駐車場も満車。事前に細かい点についてはメールで伝えていたので対応はスムーズ。そして待つこと15分程でしょうか。結果、持ち込んだCore i7-7700T CPUには問題なし(BIOS起動する)。メモリの相性問題で無ければ、状況からしてぼぼメーカー製マザーボードの独自仕様による非対応の可能性が高く、その場合はドスパラの有料サービス扱いで仮にCPU取り付けを依頼したとしても、成功しない可能性が高いとのこと。
何よりこの一連のドスパラ店員さんの説明が非常に親切且つ的確。500円のワンコインの枠ではとても収まらない懇切丁寧さで、正にこれぞプロフェッショナルなPCショップはこうあるべき見本と云った印象です。他店購入の中古CPUと事前に伝えてあるにもかかわらず、プロの目線から今回の起動不良の状況から考えられる可能性を細かに教えてくれ、お陰で今後取るべき最適解を導き出すことが出来ました。いや~朝からお客さんが多いだけのコトはあると云うか、割と近くに良いPCショップがあってほんと良かった(しみじみ)。※店内は本格的な品揃え且つ小綺麗で、ゲーマーや自作派向けの細かな部品類も多く取り扱っていました。ついでに店員さんに訊いたお薦め高性能CPUグリスの中からAINEX JP-DX1を購入。
Core i7-7700T ⇒ Core i7-6700TでCPU交換に成功
そんな感じで第6世代 Skylake Core i5-6400Tから第7世代 Kaby lake Core i7-7700Tへの換装は断念。つまるところKaby lake のCPUはASUS VivoMini VC65-G108Zのマザーボードでは動作しないと結論づけました。名目上はKaby lake対応のインテルH110チップセットであるASUS VivoMini VC65ですが、「マザーボードの独自仕様による非対応」が原因というコトでもうこれは為す術なっしん。
でもここまで来てこれまでの試行錯誤、トライ&エラーを無駄にするのは、何というか激しく自分に負けた気がする。そこでこうなったら半ばやけくそでもミッションコンプリートする為に、Skylake世代のフラッグシップ(末尾T)となるCore i7-6700Tの中古品をポチってしまいました。※こちらも前回同様、動作保証、相性・返品保証付きの中古販売店からです。
こんな感じになります。Kaby lake Core i7-7700Tとの大きな違いは、Core i5-6400Tを載せるASUS VivoMini VC65-G108Zと同時発売された同型上位機種VC65-G209Z / VC65-G421Zに搭載されていたのがSkylake Core i7-6700Tという点。CPUのグレード違い以外での仕様の差はASUS公式を見る限りまったく無い筈ですので、交換出来ない筈は無い!と強がってみる\(^o^;)/
Skylake Core i7-6700Tの性能をKaby lake Core i7-7700Tと比べると各種ベンチマークで5~7%下がる程度。Core i5-6400TとCore i7-7700Tのどちらに近いかと云うと、ほぼCore i7-7700T寄り。と云うかCore i7-6700Tのクロックを少し(2.8→2.9Ghz/TB3.6→3.8Ghz)上げ、内蔵GPUの世代がHD530→HD630になったのがCore i7-7700Tです。これまでのCore i5-6400T(4コア4スレッド・2.8Ghz)と比べると、Core i7-6700T&7700Tは共に4コア8スレッド(3.6/3.8GHz)で動作。どちらもCore i5-6400T比で1.5~1.6倍のベンチマークを叩き出します。※CPUの比較詳細は↓のページに書きました。
CPU交換のやり方は前回と全く同じですので細かい部分は割愛しますが、片手で持ったままCPUグリス AINEX JP-DX1を塗り、LGA1151ソケットにセットする直前にソケットとCPU裏側をブロワーで一吹き。丁寧に載せた後は慎重にCPUクーラーを被せて、更に慎重に3点ネジを増し締めします。
結果・・・・普通に立ち上がってCPU交換に成功しました\(^o^)/
インテルCPUの動作確認方法
事前に一応BIOS初期化「Load Optimized Defaults」はしておいたのですが、面倒なので再度のCMOSクリアはやらず。そんな適当な作業でしたが、電源を入れて15~20秒くらいでしょうか・・・BIOS画面も出ず普通にASUSの起動ロゴが表示され、そのままWindows10が立ち上がりました。「Windows管理ツール⇒システム情報」とCPU-Zで確認するときっちりCore i7-6700Tで認識されていますd(^_-)。
なんと云う事でしょうか・・・たぶんこのケースでは、CPUを載せ替えただけで、CMOSリセットもBIOSの更新や設定リセットもすっとばして大丈夫そうな雰囲気。これまでの苦労はいったい何だったのか・・・?
最後の仕上げとして、今回も中古CPUですし、自分のCPUの載せ方、CPUクーラーの取り付け具合等に問題がある可能性は否めませんので、インテルが提供するCPUの動作確認ツール「Intel Processor Diagnostic Tool」を走らせてCPUに異常が無いかチェックします。この作業はCPU交換の仕上げに必要欠くべからざる作業ですのでお忘れなく。
まとめ♪ Skylake Core i5-6400T vs Core i7-6700T で体感差はあるのか?
このまとめを書いている時点で既にCPU交換から1ヶ月ほど経過しています。これまでCore i5-6400TではTurbo Boost 2.8GHz。新しいCore i7-7700Tでは3.6GHz。そして同じ4コアながらスレッド数が4→8になりました。交換前は「今更、第6/第7世代のCPUで戦えるのか?」なんて疑問を呈してみましたけれど、実際にやってみると十分体感出来るだけの違いはあります。起動速度が平均20%程速くなったのと、やはり立ち上げに数秒かかるAdvanced SystemCareなどの重いアプリケーションの起動が明らかに速くなりました。無料画像レタッチソフトのPhotoScapeで閉じたり開いたりを頻繁に繰り返しても苦になりません。
これまでも起動直後は十分サクサク感があったのですが、ちょっとした事の積み重ねで徐々に重くなってしまい、割と頻繁に最適化ソフトでのメンテナンスと再起動をかけていました。それがCore i7-6700Tでは体感で違和感を感じ始めるまで従来よりも時間的な余裕があるため、作業中、PCの状態にあまり神経質にならずに済みます。複数のアプリケーションをCore i5-6400Tよりも多く同時に処理できる為か、マウスカーソルが微妙に引っかかったり、Windows検索ボックスでの反応が遅れたり等もほぼほぼ無くなり、そもそもこれまでは屡々あったCPU負荷が100%になるケースが僕の使い方では殆ど無くなってしまいました。最近はまっている「ウマ娘プリティーダービーDMM GAME PC版」でもCore i5-6400Tでは画面描写にギリギリ感があり、並列作業でややカクつく印象でしたが、Core i7-6700Tではヌルヌル全く問題無く、文字通りどこ吹く風です♪
サクサク感が更に向上したのは云うまでもありませんが、実用領域に於ける並列作業の安定性と動作の余裕が生まれた感じで、同じSkylake世代でも中級CPUのCore i5-6400TとハイエンドのCore i7-6700TではやはりCPUクラスの差があるのだなぁと。これがCore i7同士・・・Kaby lake Core i7-7700TとSkylake Core i7-7700Tではベンチの差も小さく違いを感じにくいと思いますが、Core i5とCore i7は実用領域での快適度、作業テーブルの広さそのものが根本的に違う事を今更ながら思い知らされました。つまるところ、最初からASUS VivoMini VC65の当時の最上位モデル、VivoMiniVC65-G209Z / VC65-G421Zを購入していれば元よりこの性能を手に入れられていた訳で、コスパでVC65-G108Zを選ばざるを得なかった4年前のお財布事情が・・・ぐぬぬ~(滝汗)。
そして、世代が新しい最新の第10世代「Ice Lake」や第11世代「Rocket Lake-S」となると、触ってしまうと後戻り出来ないんだろうなぁ・・・5年前/第6世代の近代化改修よりも、現行モデルに入れ替える方がやっぱり賢い選択なのだろうなぁと思ってしまう部分はあります。ともあれ、そもそもブログ作り+α程度で動画編集等をやらない管理人としては、とりあえずSkylake Core i7-6700Tでも不満の無いレベルに改修することは出来ました。この快適さがあと何年持つのか?と今回の紆余曲折での時間と労力を考えると・・・正直、新規買い換えと改修でいずれか悩んでいる方がいらっしゃいましたら、本音を云うと、CPU交換チャレンジよりも買い換えの方が速いし楽だよ~と身も蓋もないアドバイスで締めくくりたいと思いまする(^-^;)。
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