Amazon Music Unlimited HD。先日リリースされたApple MUSICのロスレス・ハイレゾ化に対抗し、同様のロスレス高音質ストリーミングのAmazon Music HDが、圧縮音源のAmazon Music Unlimitedから+1000円の追加料金無しに値下げされました。従来プライム会員は月額1,780円(税込)、プライム会員以外は月額1,980円(税込)だったものが、それぞれ月額780円(税込)、月額980円(税込)に実質値下げです。※2021/6月現在
しかも同時に新規登録で4か月額99円キャンペーン(プライムデー終了6/22まで)。2021/6月期に行われた年間最大プライムデーセールのから騒ぎについ流され、遅ればせながら箱庭ピュアオーディオ管理人もAmazon Music HDに加入してしまいました。従来のAmazon Music Unlimitedへ既に加入されている方もAmazon Music HDに追加料金無しで切り替えできます。よって高音質・大容量データでのストリーミングが可能な環境の方は、Amazon Music アプリや再生機器の設定からHDハイレゾに移行されることをお薦めします。
Amazon Music HD、Ultra HD、Amazon Music Unlimitedのハイレゾ品質
従来の無印Amazon Music Unlimitedの音質は最大320kbps(AAC)ロッシー圧縮音源。対してAmazon Music HDの音質はロスレスオーディオ(非圧縮)で、「HD」が16bit 44.1kHz(最小サンプルレート)で平均ビットレート850kbps、即ちCDと同じ解像度。44.1kHzにわざわざ(最小サンプルレート)と併記があるので48kHzの音源も混ざっているのかな?。そして一部楽曲の「Ultra HD」 Ultra High Definition表記では24bit/44.1kHz~192kHz 平均ビットレート730kbpsとなり、正真正銘ハイレゾ音質になります。
↓加入してから気付いたので500ポイント貰えませんでした(間抜け)・・・orz
サブスクリプションに対する管理人の立ち位置
※管理人個人に興味ない方は飛ばしてくださいm(__)m。箱庭ピュアオーディオ管理人は永らく原理主義的皿回し派、フィジカルメディア至上主義を公言して来たとおり、これまでサブスクこと、定額課金制の音楽配信サービスに長期加入した事はありませんでした。何か新しいストリーミングサービスが出ても、基本的に毎回お試し無料期間のみで解約です。これまでAmazonのストリーミング音源は、ダウンロード購入したMP3音源は別にして、CDやSACDの購入前にもっぱら数十秒のサンプル音源を試聴する為に利用しているだけでした。
オーディオシステムへのネットワークオーディオプレーヤー導入を何度か検討したことはあるものの、今のところはメインシステム、サブシステム共に単体のネットワークオーディオプレーヤーを導入するまでには至っていません。理由としては、これまで蒐集してきたCD/SACDの数が莫大で、別にサブスクリプションに延々と課金しなくても聴ききれないほどの音源ライブラリを既に所有している事が大きいです。そしてデジタル再生は再生プレーヤー(ネットワークオーディオ/CD/SACDプレーヤー)に依る実質的な音質差が大きく、新たなストリーミング環境構築に○十万円投資するよりは、既存のフィジカルメディアの管理保全とCD/SACD再生環境の強化、更新に投資し続ける方が、僕個人の環境下では、遙かに高音質且つ有意義な結果を得やすいからです。
そこら辺の話は↑のエントリやTwitterでも度々述べていますので、敢えて横に置きつつ、今回は新たにお試し加入したAmazon Music HDをデスクトップPCオーディオで再生した際の音質について、初期インプレッションを書いてみます。久々Windows10用デスクトップ版Amazon Music アプリをDLインストールしつつ、直近でメインシステムやサブシステムのCDプレーヤーで聴いていたいくつかの音源を検索し、同一音源での再生比較をしてみました。
Amazon Music Unlimited HDの音質レビュー♪
それではいつもの音質レビューに行ってみます♪・・・第一印象は・・・うわっ、生理的にきもっ(≧◇≦)。ハイレゾHD云々以前に、なんだか据わりの良くない、聴いているとソワソワして落ち着かなくなる様な、妙に甘ったるくヌルヌルしたサウンドです。デスクトップPCオーディオの環境的な相性かと思い、iPad miniの割と綺麗な音がする内蔵スピーカーで再生してみるも、この違和感は同じと云うかむしろもっと酷い印象・・・。みんなこんな音質で聴いているの?大丈夫なの?吐き気がしないの?と、アプリ画面をうつろな目で眺めながら、ポチポチ弄っていたら、排他モードの設定を発見。
排他モードの設定をオンにしてみたところ割と劇的に良くなると云いますか、この言語での説明が難しい生理的違和感が7~8割くらい減退します。違和感ゼロには成らないのですが、まぁなんとかかんとか我慢して聴けるレベルの違和感には収まりました。この違和感が専用再生アプリに起因するのか、そもそもAmazon Music Unlimitedの配信データそのもののノーマライズ等に因るのかは不明ですが、お高い単体ネットワークオーディオプレーヤー経由でも感じるのかは気になるところ。少し困るのは、PCでミュージックアプリを終了する度に排他モードが毎回オフになるところですね。この違和感を除けば、全体的に快活で明るい音質傾向で音楽性は割と高い様に感じます。
音質的には音の粒子情報量が多く高域方向の歪み感が少ない、いかにもハイレゾチックな今風の音質ではあります。いやHDではCDと同等ですのでハイレゾでは無い筈ですが、アプリ経由の音質そのものがハイレゾ風味・・・(謎)。CDをリッピングした同音源をKORG AudioGate経由で再生したものとHDを比べても、明らかに情報量が多いです(錯覚ですw)。全ての楽曲でそう感じるかは判らないので、これから色々試す必要はありますけれども。アプリで現在再生している楽曲のスペックとビットレートが表示出来れば良いのですが、黄色く「HD」或いは「Ultra HD」と表記されているだけで具体的な項目は見当たらず。こんな時DAC側の表示でサンプリング周波数が表示出来れば良いのですけれども・・・デスクトップPCオーディオで使っているFireStone SpitFire 24bit DACは入力信号のサンプリング周波数が見た目で判らない機種なので・・・orz
USBワイヤレス転送を使いサブシステムで再生してみる
最近は殆ど使っていないONKYO UWL-1 USBデジタルワイヤレスシステムを久々DACのPro-Ject DAC Box DSに接続し、DALI MENUET×Miuaudio MKTP-2でAmazon Music HDを再生してみます。
ONKYO UWL-1は2006年製USB1.1時代の製品で化石みたいな仕様ですけれども、PCのデジタル音楽データをBluetoothとは違い「無圧縮」でレシーバーにWi-Fiの2.4Ghz帯でリアルタイム転送可能。PCとは物理的に完全に切り離された環境のピュアオーディオシステムにレシーバーを繋げて、PCオーディオ経由での再生が可能になります。
このUSBワイヤス転送ユニットの送信機をPCの空きUSBポートに挿すことで、デスクトップPCオーディオでPCMデジタルデータを、サブシステム側のレシーバーに非圧縮でそのままWi-Fi転送することが可能になります。
UWL-1レシーバー本体の内蔵DACの音質はお値段なりですが、レシーバーのデジタル出力をTOSリンク(光デジタル)ケーブルを介してより高音質な単体DACに繋げることで、かなり音質的な底上げが可能です。UWL-1を繋げたPro-Ject DAC Box DS側の表示を見ると、HDでもUltra HDでも96kHzでは無く全て48kHzでの再生になっている模様。これは16bit/44.1kHz、48kHz PCM上限のUWL-1の仕様ですね。今のところ何故か44.1kHz表記で再生される楽曲が見つからないのですが、Amazon Music HDっ実は48kHzのが多いのかな?
ここでも付帯音的な情報量の多い、ややもわっとした音質傾向。ただ、UWL-1の音質が元々音数のやや足りないスッキリとした傾向ですので、Amazon Music HDのキャラクターが情報量を補って思いのほかゴージャスな鳴り方をしてくれます。足して2で割って丁度良くなる感じです。光デジタルケーブルにはあり合わせのaudio-technica AT-OPX1を繋げましたが、ここをグレードアップするとより好みの方向にチューンできそう。PCでかなり気になった据わりの悪さ、ヌルヌルした気持ちの悪さは少し残るものの、それがむしろ音楽性に繋がっているような印象。有り体に云うと官能的な鳴り方です。
せっかくUltra HD音源なのに16bit/448kHz PCM変換したら、それもうハイレゾ違うだろ~と突っ込まれそうですが、ハイレゾ音源をリアルタイムダウンコンバートした音って、ハイレゾでは無いのに何故かハイレゾっぽい音色なのですよね。少なくともCDや元々44.1/48kHzの16bitデータをサンプリングレートコンバータを通さずにストレートでDACに入れたものとは全く違う「ハイレゾっぽい」雰囲気で脚色された音色になります。それが良いか悪いかはともかくとして・・・(^-^;)。ここは出来ればDLNA、Air Hi-Res Link Technology等、無圧縮ハイレゾ転送対応のWireless USBオーディオが欲しいところですが、何かお手頃価格で良い機種はありますでしょうか?
光デジタルケーブルをAUDIOTRAK GlassBlack2+に交換すると・・・
ONKYO UWL-1経由でのサウンドが案外良い音で楽しめるので、やっつけで繋げた光デジタルケーブルaudio-technica AT-OPX1から、グラスファイバーを使用した最高級ピュアオーディオグレードのWireWorld Supernova7(STO7)に入れ替えてみました。価格差10倍以上です。比較するとSupernova7の方がより音場空間に奥行きと広さが出て、透明度が高まりスッキリとするイメージでしょうか。Wireworldらしからぬやや大人しめで上品なサウンドです。但しトータルサウンドとしてaudio-technica AT-OPX1と比較してあまり良くなった印象は無く、コスパ的には無しですね。と云うことで割と直ぐに安価なaudio-technica AT-OPX1に戻しました。ONKYO UWL-1×Pro-Ject DAC Box DSでの組み合わせの場合、プラスチックファイバーのaudio-technica AT-OPX1の方が素直で情報量も多く、音楽的にもノリが良くて楽しく聴こえます。
他に適価で音が良い光デジタルケーブルとなると、メインシステムで使っているガラスファイバー製のAUDIOTRAK GlassBlack2+があるのですが、GlassBlack2+はそれ自体がハイレゾっぽい、音場がキラキラした微粒子で満たされるタイプの音質。ですのでAmazon Music HDの再生に使った場合、やり過ぎ感が出で音場が混濁してしまうのでは~と予想していたのですが、実際繋げてみるとこれがむしろドンピシャd(^_-)。前述のaudio-technica AT-OPX1より明らかに一皮剥けた高音質になり、WireWorld Supernova7をも完全に凌駕しています。
経験上、Supernova7とGlassBlack2+のどちらが良いかはシステム次第なのですけれど、Amazon Music HD→UWL-1×Pro-Ject DAC Box DSの組み合わせてでは完全にGlassBlack2+に軍配。特にGlassBlack2+の鮮度が高く辛口でキリリとした音質が、やや甘ったるく清潔感の足りないAmazon Music HDの音質にシャキッとした鮮度感を付与しつつ違和感をかなり払拭してくれます。情報量が多いのに混濁はしません。定位感が良くなり高域の分解能が上がるのも特徴。これは繋げてみて大正解でした。
Amazon Music Unlimited HDとCDプレーヤーの同時再生による音質比較
元々Pro-Ject DAC Box DSにはデジタル入力がTOSと同軸、USBの3系統があり、CDトランスポートとしてCREEK CLASSIC CDとARCAM CD72Tの2台が、それぞれ同軸とTOS入力に繋げられています。そこで今回はTOSで繋がれているCD72Tを一時外して代わりにONKYO UWL-1を入れた形なのですが、この状態で同軸デジタル側の単体CDプレーヤー「CREEK CLASSIC CD Player」のデジタル出力と「Amazon Music HD→UWL-1」からのTOS光デジタル入力の音質を比較してみました。再生タイミングを合わせた同一音源、同時再生です。ついでに同じCDからリッピングした音源をAudioGate→UWL-1で再生したものと3つを比較してみました。
DAC側が同じですのでデジタル出力に因る音質差は小さいと思われがちですが、これまでの経験則として、何故かデジタル出力+デジタルケーブル側の支配力がDACよりも大きいことが多く、聴感上の支配力はDACよりむしろデジタルトランスポートの方が重要だと思っています。CREEK CLASSIC CDのトランスポート即ちデジタル出力の音質は、手持ちの単体CDプレーヤーの中では一番下の方のクオリティですので、C.E.Cのベルトドライブ機の様な圧倒的生々しさはありませんが、それでもPCから直接USB入力した音質とは比べものにならないくらいマトモです。※デジタルトランスポートとして客観的には5~10万円程度のCDプレーヤーの中で、更に可も無く不可も無い程度の音質だと思ってください。ですので、この音質に勝てないようではドライブメカの品質がより高い10万円を超える中級機やハイエンドクラスのCD/SACDプレーヤー、単体CDトランスポートには全く歯が立たないとの推論が成り立ちます。
Amazon Music HD(Ultra HD)とCREEK CLASSIC CDのタイミングを合わせて同時再生してみると、Amazon Music HD→UWL-1の音質は陽性で、案外解像度が高く、情報量の多さではCDプレーヤー側のデジタル出力をある部分では凌駕しています。レイテンシーの関係か、やや電気的にエンハンスされた印象ではありますが、響きの消え際がよりクローズアップされ、ステージの臨場感、生々しさはAmazon Music HDの方が優れているかも知れません。但しやや深みが足りず、音像が少し前に出てくる傾向で、アタックやディテールは甘くなる傾向です。対してCLASSIC CD側の音質はスッキリとしていてS/Nが良く、奥行きがあり、タイミングがより正確でキリリとした印象の揃った音が出ています。何度か切り替えてみましたけれど、方向性としてCREEK CLASSIC CDの方が正しく、より正確性の高い音が出ている様に聴こえます。とは云え予想していたほど劇的な品位の差ではありませんでした。
CLASSIC CDの同軸デジタル出力側に繋げているデジタルケーブルはNordost Silver Shadow。この時点でAmazon Music HD→UWL-1側に入れていたのはaudio-technica AT-OPX1。さすがにフェアでは無い気もしますので、前述のグラスファイバーを使ったAUDIOTRAK GlassBlack2+をUWL-1に繋げて再度同じ比較をしてみます。おお、、、今度はAmazon Music HD→ONKYO UWL-1の音質が先程とは違いハイスピード且つキリッとして目の覚めるような印象になりました。デジタルケーブルでこれだけ品位が変わってしまうと一体何が大切なのか判らなくなりそうです。。。Amazon Music HDで気になるタイミングとディテールの不自然な甘さが完全ではありませんが払拭され、結果CREEK CLASSIC CDとの質的な差が縮まり、元々凌駕していたチャーミングな明るさと情報量のアドバンテージが更に際立つ結果に。ここまで来るとどっちもどっち的な感じで、(エントリー~普及クラスの)単体CDプレーヤーのデジタル出力に於けるアドバンテージが正直怪しくなって来たかも。。。(滝汗)
聴感S/Nの違いから来る音場の本質的な深さと透明度では未だCREEK CLASSIC CDのデジタルトランスポート×Nordost Silver Shadowに分がありますので、厳密にどちらが上かと問われたらCREEK CLASSIC CDに軍配を挙げますが、Amazon Music HD→UWL-1×GlassBlack2+の出音の魅力は捨てがたく、また独特のハイレゾ風味な情報量の多さからも十分に併用する価値があるように感じます。再生するPC側が汎用PCではなく、音楽再生用に特化しつつ十分なノイズ対策が施されたPCであれば、ひょっとすると立場が逆転することも有り得るかも知れません。
ちなみに同一音源をリッピングしてPCに取り込んだ上でKORG AudioGate→ONKYO UWL-1+GlassBlack2+に無線で飛ばし、CLASSIC CD+Nordost Silver Shadowのデジタル出力とPro-Ject DAC Box DSで同時比較した場合は、ONKYO UWL-1+GlassBlack2+側の音がやや大人しく、音数も少なく寂しい印象になります。これは明らかにCLASSIC CD+Nordost Silver ShadowのCD再生音に比べて魅力が無く、僕がこれまで積極的にリッピングをして来なかった理由の一つでもあります。※USBケーブルでPCとDACを直接繋げた場合には、USBケーブルのキャラクター次第でかなりの音色変化を付加することは出来ます。けれどもそれでは本質的なPCの出力品位の低さ、PCオーディオ臭さを後から化粧で誤魔化しているようにしか聞こえず、音の良い単体CDプレーヤーを敢えて使わない理由にはならない様に感じるのです。
この点、Amazon Music HD→UWL-1+GlassBlack2+の出音は、そもそもリッピング音源の再生とは毛色の違う”過剰演出かも知れない”キャラクターが付加されているため、UWL-1を通しても寂しい印象にならず、むしろ違和感のある付帯音が薄まってバランスが良くなる印象です。
結局解約しました(^-^;)・・・但し再加入する可能性はあります
こんな感じで似たようなリストがズラッと表示されています。しかも表示順番はその時々で上下してたり、そもそも分類がザックリし過ぎていて表示アルバムも重複しまくり…( ³△³ ).。o
ご存じの通り、箱庭的”AUDIO STYLE”管理人はかなりディープなクラシック音楽マニアで、それ以外のジャンルについては普段あまり聴きません。ところがアプリ画面に強制表示されているアルバムの半分以上が全く興味が無い他ジャンル・・・要するに再生回数の多い世間一般に人気のアルバムです。クラシック音楽のラインナップも明らかに門外漢向けで、クラヲタが見向きもしないようなのがズラッと・・・。正直かなりのウザさです。
特に使いにくいのが、個人的に一番クリックする「最近再生した楽曲」がかなり下の階層に埋もれていて、辿り着くのに毎回無駄なスクロールを強いられます。せめて表示を消したり順番を任意でカスタマイズできれば良いのですが・・・。注記:これらはホームでは無く、ライブラリのタブ⇒最近のアクティビティを辿る方が速いとの事でした(滝汗)
肝心のアルバム検索性能が色々とポンコツ
これは盲点だったのですが、Amazon Musicアプリの検索エンジンの精度が本家のAmazonとは異なります。特に曲名や奏者の重複が多いクラシック音楽では、楽曲名、演奏家名、作曲家名・・・それぞれ日本語と英語その他でAmazon Musicアプリ上から検索しても、全く出てこないアルバムが山ほどあります。
アプリ上で直接検索する場合、どうやらAmazon Musicアプリ側で選んだアルバムが50~70タイトル?くらいセレクト表示される形なのですが、アルバム重複があったり、過去に売れてそうなアルバムや知名度の高い奏者から順に選ばれている風でも無く・・・色々な意味で不可解なことに(苦笑)。
そこで試行錯誤してみたところ、本家の各国Amazonで検索して見つけたアルバムのタイトル表記を、Amazon Musicアプリにコピペすることで、存在するにもかかわらず隠れて出てこないアルバムがやっと表示されるようになります。この方法でのみ表示されるアルバムは、アプリが勝手に自動表示しているタイトル数よりも遙かに多いのではないかと。正直このアプリ内検索の網羅性を改善してくれればかなり優れたサブスクリクションサービスだと思うのですが、ニッチなクラシック音楽ファンには今のところ帯に短し襷に長しかなぁと。
これとは逆に、アプリ側から見つけて気に入ったアルバムの内容詳細を調べる際、Amazon Musicアプリ上の表示文字列をマウスオーバーで選択コピーすることが出来ないため、毎回ブラウザ側で手入力が必要になるのも地味にめんどくさい。せめてワンクリックで本家Amazon.co.jpのDL/CD販売ページに飛んでくれる仕様だったら良いのに、それすら出来ません。
追記:音楽プレーヤーとしての音質はどうか?
Amazon Music Unlimitedにはもちろん良い点もあります。本家(co.jp以外の各国も含めて)経由の検索を併用しつつ使いこなすことが出来れば、元々Amazonに登録されている数多のアルバムの再生をカバーする事が出来ます。これによってCDアルバム購入のサンプル音源として、かなりの割合のアルバムを、これまで以上に高音質且つ全曲まるっと聴く事が出来るようになります。
また、特定の楽曲毎に(曲目別に)良い演奏が無いかを探すアプローチが、かなりフレキシブルに出来る点は便利。同一曲で色々なアルバムを行ったり来たりしつつ再生して、どの演奏が良いのか比較しつつ、欲しいアルバムを見つける楽しさは中々のもの。少し気になるのは再生スタート時のクリック反応が悪く、毎回2度押しが必要になる点ですけれども、これは非圧縮音源のダウンロードで、管理人環境での回線速度の問題(50Mbps~90Mbps)があるかも知れません。
実際この方法を使い、この2ヶ月の間に何枚かのCDをお取り寄せしました。但しCD購入のためのサンプル音源としてAmazon Music HDを使う場合、実際のCDアルバムとの音質差はそれなりに気になります。前述したようにDAC以降は同じ条件での比較になるのですが、Amazon Musicアプリ経由の再生ではどんなアルバムも耳当たり良くデフォルメされていて、快活且つマイルドにソフィスティケートされています。対して音楽専用CDプレーヤーでの再生音は、より透明度が高く、深く、鋭く、ワイドレンジに聴こえます。それがたとえハイレゾUltra HD vs CD=16bit/44.1kHzの比較だとしてもです。
Amazon Musicアプリの再生音をCD購入前のサンプルにする場合、この音質差の存在を脳内である程度補正した上でお取り寄せしないと、届いたアルバムの音質が思っていたのと違っていて、あれっ?となったケースが幾つかありました。元音源(CD)での音質の良し悪しが案外判りづらいので、その部分はAllMusicのサンプル音源の方がまだ正答率が高そうな感じです。これはこれで圧縮音源且つくだらないバナー広告がやたらと多く、安直におすすめしづらいのですけれども。。。
~まとめ~
Amazon Music HDを契約して3ヶ月に満たないレビューではありますが、管理人のシステムの場合、PCオーディオに於ける再生音での違和感はかなりあるものの、ONKYO UWL-1を介したサブシステムでは思ったよりも聴かせる音で、これはこれで充分愉しめるように感じます。ですので、4ヶ月後にもしかしたら継続する可能性・・・も、今のところあるかも!?(五分五分)といった感じです~゜゜(´□`。)°゜。
なんか既に持っているCDの音源ばかりをつまみ食いしながらあちこちザッピングする感じでややお馬鹿風味ではあるのですけれど、CDの入れ替えを一々しないこの安直さに慣れてしまうと・・・元に戻れなくなる方が多いのは良く判る気がする。。。それとお高い「新譜CD/SACD」を購入せずに、ほぼ同等の音質で次から次につまみ食い出来てしまうのはかなりお得感があります。但しそれを裏返せば、(Amazon Music Unlimitedに限った話ではありませんが)正直サブスクリクションサービスって、末端の弱小演奏家、アーディスト達に正当な対価が分配される仕組みには全く見えませんので、音楽業界の将来を鑑みると手放しで受け入れ難いのですよね。。。その意味もあって箱庭ピュアオーディオ管理人は基本的にCD/SACD/LP物理メディア購入&皿回し推奨派なのです。とは云え僕の場合、「Amazon Music HDで気に入った音源を見つける→早速CDポチる」の無限ループに、もう最初からズブズブはまってしまいそうな勢いですけれど・・・(滝汗)
そして辺境のオーディオマニア的には、こうやって同一音源、同一DACで1:1比較をすると、やはり(そこそこの品質の)単体CDプレーヤーのドライブメカから直接読み取ったCDの音質は、PCに依存するAmazon Music HDよりも高音質且つ本質的に正しく聴こえます。皿回し派で間違っていない事を今回再確認出来たことも含め、そこは別の意味で一安心しました。また、Amazon Musicアプリのややもすると押しつけ的なザッピング構造から、Amazon Music Unlimitedはあくまで多数派ユーザーに最適化されていて、ニッチなオーディオマニアやディープな音楽ファンの痒いところに手が届く仕様にはなっておらず、今のところはあくまでライトユーザー向けなのかな~とも。
ピュアオーディオ原理主義の管理人としては、結局のところ、好みのジャンルに於ける配信楽曲数の多さと共に、Amazon Music HD、Apple Music ロスレス、Spotify、TIDAL等々の他のサブスクリクションサービスを比べつつ、再生ソフトや手持ちの対応ネットワークオーディオプレーヤーを含め、どのサブスクリクションサービスの音質的個性が好みに合うか?が契約を続ける鍵になると感じました。最新のサブスクとネットワークオーディオプレーヤーでの高音質再生事情は、ちょうど先日発売されたばかりのオーディオアクセサリー誌181号で詳しく解説されていますので、この際じっくり読んでみようかと思います。