ER-4SとER-4PTが突然値上げ・・・しかも値上げ幅1万円!

22800⇒32800円。2013年9月4日から。

Etymotic Researchの伝説的インナーイヤホンER-4S。登場してから既に10数年が経ちますが、ハイレゾ向きの超高解像度系イヤホンの金字塔であり、未だある意味では他の追随を許さないリファレンスとして、長年愛用されている方も多いと思います。ER-4S/ER-4PTは既にイヤホンとしては定番を通り越して伝統の逸品になっています。

ER-4S/ER-4PT両機種共に、8月までの日本国内の正規希望小売価格は22,800円(オープンプライスらしいですが)。実売では多くが2万円を切ってましたので、既にアメリカ本国の実売価格よりも安い始末。そういった状況の中、アベノミクスのインフレ煽りと円安傾向の昨今、殆ど利益が出なかったであろう薄利商売の代理店@完実電気さんが値上げに踏み切ったのは、些か同情の余地を禁じ得ないところではあります。

完実電気さんはベルデンのスピーカーケーブルもそうですが、激安高品質を理由にネット民に持ち上げらて飛びつかれるのは良いのですが、この辺りの製品は色々と奉仕活動みたいになってる気がする・・・。今回はEtymotic Researchの他製品と”beats.by dr dre“の一部製品も軒並み値上げみたいですが、こちらはまぁ想定の範囲内でしょうか。。。

しかしながら、同時に値上げされる他のヘッドホン、イヤホンの常識的な値上げ幅に対し、ER-4SとER-4Pは突然1万円の値上げ、その差なんと1.5倍です。さすがに此処まで凄いのはあんまり見たことがない。(これでも大昔のER-4Sと比べれば安いですけど・・・)今まで赤字気味だった分を何とか取り返したいのかな~とか思ってみたりもしますが、実売価格まで1万円近く上がるとなれば、結局、並行輸入や個人輸入に流れるだけのような気もします。

《ER-4SとER-4PTの違いですが、最適化された対応インピーダンスの違いで、ER-4Sは単体のポタアンことポータブルアンプやヘッドホンアンプ、据え置きオーディオ機器のヘッドフォン出力向け、ER-4PTは低インピーダンスで非力なDAPやスマートフォン向けだそうです。音質は出力環境が良ければER-4Sの方が優秀ですが、DAPスマホ持ち歩きや飛行機での利用がメインの場合はER-4PTの方が実用的と云う事になります。》

mohouhinとは云え、1000円でも安く入手したい御仁に注意点を1つ。代理店の完実電気さんの話ではEtymotic Research製品もコピー商品・・・偽物の模造品が某オークションや某代理販売で出回っているらしいですので、このメーカーに限らず、並行輸入品等のヘッドホン・イヤホンは、入手先を良~く選ばないと色々酷いことに。。。ここ数年、中国経由の偽物粗悪品でこの界隈は無法地帯です。という事で真偽の見極めが出来ない慣れない皆様には並行輸入品やオークション経由での入手はお薦めしません。自分はエティモの偽物はあんま見たことないですけども。

ER-4SとER-4PTというEtymotic Researchのインナーイヤホンを愛用する層は、なんとなくですが年齢層も比較的若く、理数系のコスト対効果に対してシビアで、音質やスペック評価の厳しい人々が中心だと思うんです。低音域が薄く、聴感上フラットで、可聴帯域の解像度が異様に高く、明晰且つ分析的でクール音。私も知人の所有物を少し試聴しましたが、耳の奥に入ってくる耳栓的な圧迫感や、音源が近いのがどうしても耐えられないのと、超高音質ですけれど、音楽性とかそういった感覚的なフィーリングをバッサリ切り捨てた冷めたセンシティブな音は、有り体に云うと自分が望む方向性では無いな~と思って手を出しませんでした。喩えるなら顕微鏡で演奏ステージを覗き込むような音なのです。この言葉を読んで、!?っと興味を持たれる御仁は一度聴いてみられることをお薦めしますd(^_-)。この方向性としては他のイヤホンでは未だに他では得がたい魅力と個性を持ったインナーイヤホンですから。

それから、既にER-4SやER-4PTを使用されて虜になっている皆様、予備機を購入される場合は今がチャンス。迷っている皆様も、今のうちに購入しておけば10日後にはとても得した気分になれること請け合いです♪d(^_-)

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