先日、お世話になっているお医者様の紹介で吉田美里さんのバイオリン・リサイタルに行って来ました。オーストリア・ウィーン在住の日本人ヴァイオリニストでまだ20代の若いお嬢さん。
フィリアホールは横浜の青葉台にある地元のコンサートホール。リハビリを兼ねて出かけられる距離ですので時折聴きに出かけたりします。音響には結構くせがあって、ひたすら艶消しの音がしますので好き嫌いが分かれるところ。たまにクラシック倶楽部などで収録放送があったりしますが、フィリアホールで良い演奏をするのは割と難易度高いと思います。
今回のリサイタルでは前半のモーツァルトとブラームスのソナタの出来がイマイチで、最初は聴いていてどうしようかと思ったのですが、後半になってからはなかなか良かったです。ヴィニアフスキーのレゲンデ、黒川先生のちょっとした舞台演出入りで盛り上げたピアソラのHistory of Tangoと、アンコールに弾かれたタイスの瞑想曲は良かった。それと前半にモーツァルトのソナタから第2楽章をアンコールで再度演奏したのですが、ずっと良くなっておりました。ピアノは黒川浩先生でした。左手の響かせ方が上手。
吉田美里さんのバイオリンは独特の音色と弓圧の強い演奏で、求心力と意志の強さを感じさせます。その分聴く方もお気楽ではいられないので疲れましたが。。彼女が師事している1人、オーストリアのヴァイオリニストカリーン・アダムのスタイルを少々思い出しました。 ヴァイオリンの銘柄が判りませんでしたが、惜しむらくはもっと良いバイオリンを使えるといいのに・・・何かのレプリカだそうです。その昔、上野の文化会館にカリーン・アダムを聴きに行った時には、アンドレア・ガルネリの“聖テレジア”を使われていたと思います。リズム感が良くバイタリティに溢れる好きなバイオリニストで、90年代にカメラータから出ていたカリーン・アダムのCDは一通り集めました。先生業に専念しているのか最近見ない~とおもっていたら、2010年以降、カメラータからあらためて新作のCDやBlu-ray Audioを毎年リリースしてるっぽい(驚)。そうだ!アダム姉妹の話はそのうち別エントリで書こう♪
吉田美里さんは高音質で知られるオクタヴィア・レコード のEXTONレーベルより、グリーグ・バイオリンソナタその他ヴァイオリン小品集のCDを発売しております。