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LUXMAN (ラックスマン)の製品にについては、筐体がやたら大きい上に比較的高額製品が多いこともあって、コンセプトの違いから箱庭ブログで殆ど語ったことがないのですが、クラシック音楽メインの管理人的にはLUXMANって割と好感の持てるタイプの音がするブランドだったりします。
2000年位迄の製品ではMARANTZとLUXMANはどこか似た傾向の音色で、黄金色の輪郭が甘くたゆたう温い音ってイメージでした。マランツは更に加えて匂いがバタ臭い感じw マランツはその後、高速電源モジュールHDAMを使ったハイバランス&ハイスピードなスリム傾向にシフトして、サウンドカラーレーション以外の音の質感が全く違う方向性の現代的な音作りに変貌していますが、ラックスマンの場合は、今でも当時からの甘い音色でクラシカルな個性をそこそこ保っているような印象です。・・・まぁ、最近の機種はそれほど試聴してないのであんまり確かなことは云えないのですけれども・・・。
初代より背が高くなった“Neo Classico Ⅱ”シリーズ。SACD対応プレーヤーだったらなと思いますが、その点を別にすれば、デザイン的にも音楽再生機として非常に魅力的ですよね。
LUXMAN DA-200 USB D/Aコンバーター|後継機 DA-250
一つ目はLUXMAN DA-200。リリースが2010年11月下旬ですので約一年前に発売された製品です。時の流れが緩やかなオーディオ界隈では未だ十分新製品の部類。画像で見た感じフルサイズのコンポですが、実際にはB4サイズ幅364mm高さ81mm奥行き279mmという余り見たことがない寸法で、普通のオーディオ機器と比べると一回りコンパクトサイズの筐体です。定価148000円。国産ハイエンドの覇権をAccuphaseと争ってきたLUXMAN製品の中ではかなり低価格な部類の単体D/Aコンバーター。
これまでは25万の戦車みたいなプリメインアンプやCDプレーヤーをエントリークラスって言っちゃうメーカーでしたから、こんな小洒落れた製品を作ってくれるようになって嬉しい限り。 デジタル入力はUSB/TOS/同軸の3系統。製品コンセプトとして想定されているPCオーディオ用途に限らず、ピュアオーディオに組み込んだ場合にも、その音質クオリティにはマニアの間で一目置かれています。単体DACとしてのみならず、ヘッドホンアンプやデジタル(3系統)&アナログ(2系統)のプリアンプ機能も兼ねているなど全体的にお買い得感があり、不況なオーディオ業界の中でもコンスタントに売れている機種。価格.comのレビューや購入した皆様のブログレビューの多さからも、DA-200の人気と音質への好意的な評価が伺い知れます。
それとDA-200は少し前に箱庭的”AUDIO STYLE”詳細レビューをしたストレートサウンド傾向のONKYO DAC-1000とは方向性が異なり、あくまでLUXトーンの個性を保ちつつ音楽を纏まりよく聴かせてくれるタイプらしいです。DAC周辺やアナログ段は、価格が2倍ほどする上位の一体型SACDプレーヤーD-05と同等の回路を搭載。チップはバーブラウンPCM1792A。標準電源ケーブルはJPA-10000を付属。これは市販されていませんが、サービス部品@5250円でLUXMANから直接購入することも出来ます。※その電源ケーブル単品でも市販されるようになりました。現在は改良モデルLUXMAN JPA-10000iになっています。
LUXMAN DA-100 USB D/Aコンバーター|後継機 DA-150
入力はDA-200と同様にUSB/TOS/同軸の3系統。デジタルプリアンプ機能はなく、アナログ出力は1系統。しかしDA-100もヘッドホンアンプ出力を装備。しかもヘッドホン出力回路は上位DA-200と同じみたいです。ヘッドホンでのリスニング環境が多いPCオーディオ界隈のユーザーの使い道を良くリサーチしてますよね。DACチップはバーブラウンPCM5102 32bit対応の新型チップ。32bitでアップサンプリングをしているとすれば、上のDA-200より情報量的にはより新世代になってる予感。更に、2種類ですがONKYO C-S5VLのようにデジタルフィルター切り替え機能も装備してきました。
どのくらいの実力なかは上位モデルのDA-200やONKYO DAC-1000と比較してみないと本当のところは判断できませんが、PCオーディオの弱点の一つに、ノイズが絡みすぎて音がギスギスしてしまう・・・と云う部分があります。これをLUXMANのDACは(DA-200の評判を鑑みるに)ある程度音作りの巧みさでカバーしてくれるような気がしますので、個人的にはかなり期待していたり。。。
DA-100の中身はこんな感じで、ラウンドパターン配線基盤と呼ぶそうです。DA-200の中身も更に凄いことになっていますが、オレンジ色の電源の配線引き回しが凄いですよね・・・。普通はCADで配線不要か最短配線になるように基板をレイアウトすると思うのですが、何か意味というか理由があって、絶対ワザとやってますよねこれ。。。
ちなみにDA-100は2016年に後継機となるDA-150にモデルチェンジしています。
LUXMAN M-200 ステレオパワーアンプ
LUXMAN DA-200がせっかく高音質なデジタルプリアンプとして使用できるっぽいのに、対応する純正パワーアンプがないよね~とか思っていたところ、1年遅れでしっかり対となるB4サイズのパワーアンプを発売してきました。面白いのは、出力がたった25W+25W(8Ω)しかない事。真空管アンプじゃ有りませんよ?ソリッドステートでこの小出力。完全にデスクトップPCオーディオや小型スピーカーでの用途を視野に入れたパワーアンプだと思います。しかも立派なヒートシンクや回路部品を見た感じ、小出力ミニコンポやハイコンポのアンプとは一線を画すピュアオーディオクオリティなのは確実。標準電源ケーブルとしてこちらもJPA-10000を付属してます。
アンプってパワーがあればより良いように思われていますが、実際にはそれぞれのスピーカーにマッチした出力のものにしないと、(過剰な出力のアンプでは)押し出しばかりの詰まったような音や歪みっぽさに繋がってしまい、本来の再生音が持つ筈の響きとニュアンスがスポイルされてしまうのです。音の品位を重視するなら大は小を兼ねない。そう考えると、サブシステムやニアフィールドリスニングで、比較的能率の高い小型スピーカーを使う場合、この25Wという数字と高い次元のクオリティでマッチングできるのはある意味で画期的かも知れません。既存の他社製品では、箱庭的なヨーロッパ製の薄型プリメインアンプでも、最下位モデルですら概ね50W+50Wくらいの出力があるのが一般的ですから。(実のところ50Wよりミニマムなプリメインアンプがヨーロッパのアンプメーカーには色々あったりするのですが、何故か日本向け製品として入ってこないのです。)
尚、M-200はBTL接続によるモノラルアンプして使うことも出来ます。この場合の片チャンネル出力は70W(8Ω)。うちのメインシステムのトールボーイスピーカーVienna Acoustics T-2の場合、60~70Wクラスのアンプでなければ大概上手く鳴ってくれない(多くても少なくても駄目)為に滅多に相性の良いアンプに出会えないのですが、これだったらフィットしそうな予感・・・。今有るTAG McLaren 60i(工事中)をプリアンプ(A級プリ)にして、M-200をモノラル2台で追加したらどうなるんだろう・・・なんて妄想してしまいます。あ~でも定価134,400円ですから2台で合計20万コースか・・・となると微妙に高いかも(滝汗)