【SACDプレーヤーに想いを馳せる】
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国内メーカーの中ではいまいちアピールが下手というか、中途半端に試聴機会が少ないPIONEERのSACDプレーヤーですけれども、特にPD-D9 /PD-D9MK2のオーディオ的な作り込みは、バブル時代の物量機そのものと云わんばかりの作り込みで、他社の同クラスライバル機種を実のところ大きく凌駕していたりします。
●オーディオ専用オリジナル開発の電解コンデンサー使用
●デジタル/アナログ電源別ツインRコアトランス
●低ESR等価直列抵抗電解コンデンサー
●ショットキーバリアダイオード
●OFC無酸素銅を採用した音質用フィルムコンデンサー
●DAC出力回路にオーディオグレードのカーボン抵抗
●ハイカーボン鋳鉄を使用した「TAOC製専用インシュレーター」
●高品位「削りだしピンジャック」
●×4倍サンプリングレートコンバーター内蔵
●高精度マスタークロックを搭載したツインクロックシステム
●SACD、WMA、MP3フォーマットディスク対応
●ピュアオーディオモード搭載
●音質に考慮した「ブルーLCDディスプレイ」採用(3ステップディマー)
●極太インレットタイプの電源コードを採用
●快適な操作フィーリングのアルミトップ高品位リモコン
アルミニウムの4層複合シャシーを使用したリジットアンダーベースに高価なTAOC製インシュレーターを採用。DSDのDACチップは下位のPD-D6がバーブラウンPCM1738Eで、定価147000円した管理人のCREEK EVOLUTION CDと同じものです。しかもPD-D6 MK2ではL/R独立ツインDAC。更に上位のPD-D9が搭載するDSD DAコンバーターは、英WolfsonのWM8741で、英国LINN AKURATE DSやAKURATE CDと同一。ONKYO C-S5VLが採用しているWM8742の上位チップに該当します。更にPD-D9ではL/R独立ツイン仕様。まだまだ高価なチップですので凄いなぁ。加えて、PioneerのCDプレーヤーではハイビット・ハイサンプリングの広帯域再生を可能にするパイオニア伝統の「レガート・ リンク・コンバージョンPRO」と、24bit再量子化による「Hi-Bit」技術を搭載。ちなみに可聴帯域外超の高域を推測して仮想的に補完演算するレガートリンク・コンバージョンの音質には好き嫌いがあるようですので、OFFにする事も可能です。
昔からPioneerのCDプレーヤーは日本的な奥ゆかしさのある気品に加え、音に柔らかさとウェットな響きが有り、クラシック音楽でも浮つかない落ち着いた独特の残響感が魅力だったりするのですが、最近のモデルの人気が無いのはデザインが前衛的すぎるのかなぁ。。。個人的にそんなにこのデザインは嫌いでは無いのですが、ある種、人を寄せ付けにくい気高さのあるデザインだとは思います。実際にリビングへ置いてみるとその高級感に惚れ惚れするんでしょうけれども、明るい店頭では形が浮いちゃってますからねぇ・・・。単品オーディオは、他の機器との兼ね合いってありますしね。出来たらフロントの極端な段差が無く、もうちょっと薄型だったら良かったのにとは思います。あと先代無印PD-06 / PD-09のシルバーのモデルが無くなったのは痛いかな・・・あれはあれで店頭でみると中々に高級感があり、クールで良かったと思うのですが・・・。
そうは云っても、音質で同クラスのSACDプレーヤーの並列評価に掛けた場合、結局Pioneer機がトップに来たりするみたいで、PD-D9 MK2の雑誌評価は非常に高いです。市場で人気が無いせいか、ここだけの話最近ではもの凄い値引率だったりしますので、10万円前後でリファレンスとして使えるレベルのCD/SACDプレーヤーを探している場合、PD-09を候補から絶対に外しちゃイケナイと思っていたり。DENON DCD-1500SEかMARANTZ SA8004で悩むのでしたら、購入前に是非PioneerのSACDプレーオーも聴いてみて欲しいですd(^_-)
反面、下位機種のPD-D6 MK2は実売価格帯が今のところ微妙な位置にあって、ちょっと足せば値引率の高いPD-D9 MK2に行けるよね~みたいな。この2台も他社同様回路的な作り込みにはかなり差があり、下位のPD-D6は普段私が使っている中身すっかすか(滝汗)の海外製CDプレーヤーと似たような作り・・・重さも5.5kgでPD-D9の11kgの半分しかありません。Pioneerは近年CD/SACDプレーヤー開発のリソースをこの2機種だけに絞っていますので、PD-D9 / PD-D9 MK2のについては自社上位高級機への遠慮がありません。ですので、予算を少し足せるのでしたらPD-06ではなくPD-09を選ばれる方が結果的に満足度は高くなると思います。そんな感じで上位のPD-D9MK2は今時めずらしい物量投入機でもあり、お買い得感たっぷりだったりするのでした。
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コメント一覧 (2件)
パイオニアはバブル期はみんな入れ方間違えるCDとかよかったですけど、その後AVに軸足移したのとミニコンポが絶望的にアレだったのがまずかったんじゃないでしょうか。
ターンテーブルメカですよね~。ああいう独自性って好きなんですけれど、な~んで辞めちゃったんだろう。。。当時、ターンテーブルに敷く赤とか黄色とか緑のシートが付いてきて、色の違いででCDの音が変化するってやってました。メーカーがオカルト推奨してたのは凄かったけれど、あれは面白かったです。うちのCEC TL5100Zは蓋を開けているか閉めているかで全然音のバランスが違います。