【EMF Audio (Creek) Sequel2 プリメインアンプ】
システムC変遷|その1 |その2 |その3
EMF Sequel2の電源部は他のクリークのプリメインアンプや、欧州製の殆どのインテグレーテッドアンプと同じようにトロイダル型トランスです。低価格な日本製品ではコストと生産性?の都合からか、音質面で有利なトロイダルトランスを採用することは少ないですよね。でも欧州製品ではトロイダル型が普通なんです。
シーケル2のリアは普通のスピーカー端子(バナナプラグにも対応)。4240/4040/4140/4330当時はここに穴が空いているだけで、バナナプラグをグサッと差し込む方式でした。プラグが直接基板に刺さりますので、ケーブルのテンションが元で故障の原因になりやすかったのが難点。Sequel2は剛性的に全く問題ありません。奥行きはスピーカー端子とツマミ部分を除くと20.5cm。ちょっとした出窓に置けてしまうサイズです。
入力セレクタはライン4系統にテープインとラインアウト。プリメインアンプに良くあることですが、テープ入力の音質の方がライン入力よりも一皮剥けて高解像度になります。これ、メカニカルセレクタ付きの多くのプリアンプ、プリメインアンプで使えるテクニックですのでお試しあれ。
電源ケーブルの比較試聴CD!火に油をそそ・・・ry
Sequel2にはトーンコントロールがあるお陰で低域が足りない録音ではかなりバランスを改善することが出来ます。ソースダイレクトスイッチを切ると高域の情報量は一枚落ちますので、TREBLEは弄らず、録音によってBASSをMAXにするような感じでしょうか。MAXにしても小型スピーカーを使っている場合は聴感上フラットになる程度ですので、極端にバランスが変わるようなトーンコントロールにはなっていません。ピュアオーディオ派の管理人からするとトーンコントロールは無い方が理想だったりしますけれども、実用性を鑑みると実は音楽のためには必要なのかも知れません。ノイズが多く低域が軽いFM音源などは、トーンコントロールをオンにすると意外な程に耳当たりが良くなりなかなか重宝しています。
トロイダルトランスと最少部品点数を追求したかの如きシンプルな回路。この余白部分にPHILIPSのポータブルCDプレーヤーAZ6829/06を詰めて一体型に出来たら…それはもう、至福のオーディオシステムが完成したのに、なんて過ぎた夢を今更語ってみたり。そういえばクリークの音は昔のPHILIPSの音に方向性が似ていますね。何気にSequel2はトーンコントロールのバイパススイッチをオフにしてBASSをブーストすると更にPHILIPSトーンっぽい艶めかしい音色になります♪