今日も今日とて今月のクラシック輸入盤お取り寄せから一枚。
マルタ・アルゲリッチ・コレクション1 ソロ・ピアノ録音8枚組み廉価版BOXをお取り寄せしてみました。
DG(ドイツ・グラモフォン)に残されたマルタ・アルゲリッチのソロピアノレコーディング全アルバムが収録された8枚組み激安BOXセット。紙ジャケはオリジナル盤発売当時のジャケットを裏表とも再現したもので、若き日のアルゲリッチにときめいていた皆様には嬉しい企画かも知れません!? マルタ・アルゲリッチはその後、純粋なソロ演奏活動をアンコール演奏などを除いて止めてしまいましたので、これが彼女が演奏するショパンやシューマン・リスト・ラヴェル・大バッハなどのピアノ独奏曲作品を正規盤として聴けるほぼ唯一のレコード集に該当します。※厳密にはEMIなど他の版権元での録音がいくつか存在しますけれども。。。
今回購入したAmazon.co.jpの表記は [Import] [from US] したが、届いた物はMade in Germanyでした。尚、今回のBOXセットの企画に合わせ更なる高音質を求め、OIBPではない新リマスター盤となっているみたいです。またこれ以降DGでの協奏曲録音全集/室内楽録音全集が発売される予定です。
僕自身は格別アルゲリッチのファンという程ではありませんが、ピアノ学習上避けては通れない現代女流ピアニストの最高峰ですので、80年代~90年代初頭に手に入れた国内盤を数枚ほど持っています。よって今回のBOXとはいくつか内容が重複しているのですが、持っていないCDを、あまり評判の芳しくないOIBPリマスター盤で追加購入するのも微妙ですし、ここ数年アルゲリッチの演奏を新たに聴く機会といえばNHKでしばしば放送されるライブ放送のチェックのみになっていました。
今回のBOX購入は一枚あたりの価格の安さもありますが、未聴のバッハ盤が含まれていたのと、HMVのレビュー等でOIBPリマスター盤より音が良くなっているとの書き込みがされていたのが理由です。加えて、とある別のBOXに含まれていた同音源のショパン前奏曲集がとっても高音質でしたので、リマスターがこんな音質でしたらBOXで揃えても良いって考えたのが一番かも。
届いたCDをさっそく開封。む~紙ジャケ・・・まぁ世代が違いますので別に萌えないですけれども…。 なんて冗談はさておき肝心の音質です。
う~ん。誤解を恐れずに書くとものすごく僕の好みの音からは遠い。。。擬音で喩えるとバリバリ・ゴリゴリしていてる印象。オリジナルのアナログステレオ録音のレコード盤的な音質を中~低域方向に残しつつ、高域方向にがっつりデジタル的な輝きが乗ってます。S/Nも良くヒスノイズもすっかり無くなってる。ここまでは良いのですが・・・なんでしょうこのゴツい音質は?更に音のサーフェスが目の粗い紙ヤスリ?しかもラメ入り…。 高域はクリアですがやたら耳に残る音で、このBOXのCDを聴いた後に他のCDやテレビの音を聴くともの凄い変な音になって聞こえます。音楽性もオリジナル盤と比べて大幅後退していてなんじゃこりゃ???です。
DGからばら売りやSHM-CDで出ているOIBPリマスター盤は一枚も持っていませんので比較できないのですが、本当にOIBP盤はこれより酷いの…?みたいな(汗) 。結論から云えば8枚全てOIBP以前のドイツプレス輸入盤で揃えないと駄目じゃんという結果です。例えるなら初期盤の中古価値を釣り上げるために制作したサンプル盤ですかこれは?的な挫折感。地雷を踏んだ以上は根性で旧盤を全部揃えないと腹の虫が治まらないみたいな・・・orz…安物買いの何とやらですか? もちろん使われるオーディオシステムや個人の音質的好みによって評価は全く変わる可能性がありますのでその点は悪しからず。この新リマスターのデジタルゥな音質を聴いて狂気乱舞する人もいるような気はしますけれども・・・というのも前述した「とある別のBOXに含まれていた同音源のショパン前奏曲集」とはこちらの事。
ピアノ・マスターワークス。英DECCA(デッカ)が主導して制作したCD50枚組みBOX。音源はDECCAのみならず、同じユニバーサルミュージック傘下のフィリップスとドイツ・グラモフォンの録音からセレクトされていて、この中の19枚目に同じアルゲリッチの前奏曲集とショパンのピアノ小品集が収められています。そして僕の主観ではこのBOXの音質が非常に良い。ある意味、初期盤より良い(好み)とさえ思う。2008年の発売時期からしてOIBPリマスター盤の流用?ではないかという気もするのですが、ピアノ・マスターワークスに共通したノーマライズ、トーンの均質化が施されているみたいで、グラモフォン音源ながら、まるでデッカのデジタル録音を彷彿とさせる音質へと変貌しているのです。
一般論としてデッカの録音そのものはデジタル的な「高音質」を強調し過ぎる傾向があり、耳の後ろに手を当ててピアノの中に首を突っ込んだような録音がしばしばあるのですが、ピアノ・マスターワークスの音質はバランスが良く過剰な誇張は感じられません。DECCAのサウンドテイストが程々のキャラクターになっていて、丁度アルゲリッチの演奏やショパンの前奏曲が持つ「大人びたほの暗さと湿った冷ややかな空気感」がむしろDGよりDECCAの音質にマッチしているのです。但しこれもデジタル的で繊細感を際立たせたやや軽めの音質ですから、アナログライクな音質が好みの方々には???になるとは思います。それでも上のマルタ・アルゲリッチ コレクション8枚組の、押しつけがましい、元気すぎる、明るすぎるリマスターよりは、よっぽど情感溢れるアルゲリッチ「らしい」音楽を聴くことが出来るように感じます。
コメント一覧 (9件)
日本連覇しましたね!!
最後の最後でイチロー爆発でなんだか気分がいいです。
ダルビッシュが打たれた時はどうなることかと思いましたが、結果オーライってことで
>TIGAさん
くぱぁ♪日本WBC優勝であります(*^-^*)
ここまで色々あったけど勝ったのでもう何も言うまい!
明日からはいつもの箱ピュアブログに戻ります。
日本やりました~。ダルが9回不安定なときは、ダメか?と思いましたが。最後はやはり、イチロースズーキでした。さすがです。これで3月のお楽しみも終わりました。F1が始まりますが、わたしにはもうどうでもよいことなんで。。。
今回のブログのアルゲリッチですが。自分的には、苦手というか好んで聴くピアニストではないです。ピアノ弾きではない自分でも上手だなあとは思うんですが、心に響いてこないというか。。。ポリーニも同じ。。。女流ピアニストなら内田光子さんのほうが聴いてて入りこめるのです。
ちなみに、パステルピアノさん、コンセントは自分で交換してましたか?法的な問題はおいといて、自分にもできそうなので、変えてみようかと思ったりしてます。
こんばんは。経験の浅いダルビッシュが打たれたのは私の予告通りw それでもダルの今後を考えて降ろさず使い続けた原監督はさすがだと思いました。イチローは最後の最後で美味しいところを持って行きましたね~。固め打ちする人って書いたとおり。 でもあそこで勝負を決められるのはやっぱり特別な星を持っている人なのでしょう。本人曰く神が降りてきたですから。
>アルゲリッチ・・・心に響いてこないというか。。。
インスピレーションで弾いているので当たりはずれが酷いんですあの人は。。。たま~に凄い演奏をするのですが・・・。私は生演奏では尽く裏切られましたが、集中力ゼロでダラダラした酷い演奏なのに聴衆は盛大な拍手とブラボーの嵐で本気で白けた事があります。本人が自分の演奏がその時良かったのか駄目だったのか判ってないような感じでした。そしてアルゲリッチの音楽性はマスタリングが悪いと全く伝わらなくなるのもミソ。録音再生を通して音の影と時間軸方向の独特のルバートとリズム感がかき消えてしまうんです。なので、凄いと云われつつ実は本当の彼女の演奏の凄さを知らないでミーハーに持て囃している人が多いのかなと。
閃きを得られなかった時のアルゲリッチの凡庸な演奏と比べると内田光子の方が入り込めるのは激しく同意。
ポリーニはなんというか・・・私はアンチ・ポリーニですので。子供の頃、彼の演奏で気持ち悪くなってゲーッて吐いたことがあるんです。今でも、ポリーニの音楽のありとあらゆる神性と自然性を否定しつつ、唯物的作為によって全てを構築したような異様さは私には許せない。それと完璧な技巧と騒がれた20代の頃の録音も、多くのピアニストが上手すぎる今の基準で聴くと、雑で弾き飛ばしすぎで青臭くて下手くそ極まりないですし。にも関わらずピアノを志す学生にとって一番人気のピアニストはポリーニ。権威的な刷り込みなんでしょうが、敢えて言おう、ポリーニは音楽の神に愛されなかった連中の為の偶像であると(爆死) ・・・反論は一切受け付けません(はぁと)
ピアニストに関して造詣の深いパステルピアノさんにほぼ同意していただき嬉しいですよ。多分、ピアノを弾けないからこそ分かることもあるのかと(本当にあるのか?)。。ロックでもギター少年はテクニックバリバリのギタリスト(大方ヘビメタ)に憧れますが、大概そういうギタリストは退屈なだけで自己陶酔してるだけ。予定調和的というか、イノベーションはなく味もない。U2のエッジもあの独特なリフを発明?したことでここまで生き残ってきたと思う。。U2・3D見たい。。札幌で上映しないのか。。今のU2はロックというよりビジネスという気がしないでもないですが。。
ポリーニで吐いたなんて、余程不快になったんですね。そこまでなったことはないですが、自分には嫌いな音楽は退屈で退屈でしょうがなくなります。いたたまれなくなるというか。。脳が受け付けない。カタルシスを得られない。。。脳の不思議。。どっちかていうと美音系でもなく下手ウマ?の人が好きみたいです。二―ル・ヤングとかルイサダ。。。。心にひっかかります。あ^バックハウスも最近好きになりました。ホロビッツはそこそこ好き。バレンボイムの無理やりねじ込む感じも。。最近生で音楽聴いてないことに危機感もってます。。。。。
モグさんこんばんは。
>コンセント~自分にもできそうなので、変えてみようかと思ったりしてます。
以下、電気工事資格を持つ身内からの伝聞ですw
手順を説明すると、検電ドライバーで接地側を確認。交換するコンセントのブレーカーを落とす。検電ドライバーで通電していないことを確認。あとは外して入れ替えるだけです。工具は大きめのプラスドライバーとマイナスドライバー。松下(パナソニック)の壁コンセントは他社のようなネジ止めではなく差し込みクランプ式で、屋内配線を外す場合は配線差し込み穴の横にあるスリットへマイナスドライバーを差し込みます。一般家庭の屋内配線は接地側が逆さまになっていること良くがありますので、安全確認と接地方向確認の為に必ず検電ドライバーは用意しましょう。向かって左側コンセントの差し込み穴の長い方が接地側(コールド)。右側がホット(検電ドライバーが光る)です。
>ルイサダ
ピアノマスターワークスには以前グラモフォンで収録されたルイサダのショパンマズルカ全集2枚とバックハウスのブラームスピアノ協奏曲第2番、バレンボイムのメンデルゾーンピアノ曲集とシューベルト即興曲集の二枚。ベートーヴェンのピアノソナタでしたら、CD11・ルドルフゼルキンのライブリサイタルが超絶名演です。これはバックハウスやバレンボイムを遥かに超える演奏です。
バックハウスは技術的にはあまり上手ではないのですが、音楽に愛があるといいますか血が通っているのです。ハッタリや虚栄が無いのが魅力。私は昔ベートーヴェンが嫌いで弾くのが苦痛な作曲家でした。精神分裂病としか思えなかった。それをバックハウスの演奏が救ってくれたような気がします。
どうもです。(^_^)b
このアルゲリッチ、購入するかどうか、迷っていたのですが、pastel_pianoさんに押されて(爆)、購入しました。本日到着予定。
旧盤CDは、聴いたことないので、なんともですが、小生宅のシステムには合いそうな予感です。聴いたら報告しますね。
Sugerさんお久しぶりです~♪
うぐぅ、背中を押したつもりはないですYO!。 オリジナル旧盤を知らなければこれはこれで良いんじゃない?と思われるかも知れません。手持ちの他のOIBP盤の印象からするとOIBPの方が未だこの新リマスターよりマシのような気がしますが。それはともかく個人的に諸手を挙げてお薦めしたいのはピアノ・マスターワークスの方。宝箱みたいなBOXセットです。