ミニコンポからのステップアップで高音質を手に入れよう♪

皆さんが今お持ちのミニコンポやラジカセを購入した際、お気に入りのCDをお店に持参して、良い音と音楽が聞こえるかどうか、じっくり他の商品との聴き比べを試された事がおありでしょうか?残念ながら実際にそこまでトライされる方は滅多にいらっしゃらないのではと思います。

ONKYOミニコンポ

そもそも、家電量販店に並ぶミニコンポやラジカセは、大半のモデルが総合電機メーカーによって低コストで大量生産される商品ですから、販売と収益の面からはどうしても「どんな良い音がするか?」よりも、生産コストを極限まで削れるか? アピールできる機能が豊富か、トレンドに合ったルックスか、店頭で人目を惹くか? 言ってしまえば外見で良い音に見せかけられるか、こんな商業主義的観点から企画生産されているのが現実です。

音質の面でも、暗騒音の多い店頭で目立たせる為に不自然に高音と中低音を持ち上げて強調感を演出し、その為に本来なら音質的には望ましくないチューニングや回路を加えたり等、本来の家庭で末永く音楽を楽しむ為のツールというオーディオの本分からは外れた存在になりがちです。優先順位の最後に押しやられた音質がエンジニアの感性と良心に委ねられていたとしても、短い開発期間と製造コストの厳しい制約から、まともな音に仕上げることさえ困難だったりするのが実情でしょう。

しかし、音楽第一主義的な観点からは問題の多いラジカセやミニコンポでも、音の良いモデルが時折紛れているのがまた面白い事実で、この点から言えば、必ずしもミニコンポ=全て低クオリティではありません。予算的にこのクラスからしか選べない場合などは、恥ずかしくてもとにかく店頭で試聴されることをお勧めします。出来れば他のお客様に邪魔にならない平日の午前中か閉店間際に、普段良く聴くCDを持参して、店員に御願いしつつじっくり比較試聴をされると、安価なラジカセやミニコンポでも意外な程に音質がバラエティに富んでいること、「音楽が楽しめる音質」と「高音質」はちょっぴり意味が違うこと、必ずしも音質=音楽性=価格ではないことを体験出来ると思います。

とは言いましても、ミニコンやラジカセで十分に音楽が楽しめ、満足出来るのでしたらそれで何も問題無いと思います。価格やクラスは関係なく、聴いていて実際に音楽が楽しめるのでしたら、それが貴方に合っているか、実は音楽性が高いモデルなのかも知れません。高価なハイエンドオーディオシステムであっても、聴いていてちっとも楽しくないもの、音楽性に乏しいもの、それ以前のレベルとして謎の歪み感が気になって聴くに耐えないオーディオ機器などは、本当のところ趣味のピュアオーディオ界隈には幾らでも存在します。

皆さんが今お持ちのミニコンポやラジカセを購入した際、お気に入りのCDをお店に持参して、良い音と音楽が聞こえるかどうか、じっくり他の商品との聴き比べを試された事がおありでしょうか?残念ながら実際にそこまでトライされる方は滅多にいらっしゃらないのではと思います。

何より大切なのは、リスナー自身が音楽を楽しめるかどうかです。

一日中でも音楽が聴きたくて仕方がない。いつの間にかCDがどんどん増えていってしまう。出来ることなら毎週リリースされる新譜全てを買い占めたい! とにかく音楽を聴いていると幸せ♪

今がこの様な状況でしたら、他人が何と云おうと、再生機器のお値段がいくらのものであろうと、貴方は既に正しいオーディオシステムに巡り会っている可能性が高いですd(^_-)。

これは、車で例えると小型車=悪い車ではないし、排気量の大きいパワーのある大きな車=良い車では無いのと同じ。もっと極端な例ではバスやトラックだから運転して楽しいとは限らないのと一緒です。ファントゥドライブが必ずしも車の価格に比例しないように、音楽性はコンポの価格に比例しません。勿論、排気量やラグジュアリー感が価格に比例するように、”表面的な音質”や機材としてのステイタス性はそれなりに価格に比例しますけれど。。。そう云うのって音楽の本質とは関係無いですよね?

逆に言えば、高価で立派なオーディオを所有していても、普段音楽を殆ど聴かない、聴く気になれない人、わざわざCDやレコードを集める気になれない人。それはオーディオマニアとしては立派でも、音楽ファンとしては甚だお寒いですよね。にも拘わらず、そんな方向へ嵌ってしまうマニアがびっくりするくらい沢山いるのもこのオーディオ界隈・・・特にハイエンドオーディオの実情です。音楽を聴く為の道具に過ぎないオーディオ機器の手段と目的がいつのまにか本末転倒してしまい、音楽ソフトの内容ではなく、音楽がオーディオ機器の音質を評価するテスト信号になってしまう。オーディオ機器の為の音楽になってしまう。確かにそんなオーディオシステム本位的な楽しみ方も広い世界の趣味には在るんだろうとは思いますけれど、音楽至上主義の一人の音楽愛好家として、そんな目的と手段を履き違えたオーディオはやっぱり御免被りたいのです。

なんだぁ、ミニコンポで充分だったら高価なオーディオ機器に手を出す必要ないじゃん(゜ω゜)みたいな身も蓋もないオチになってしまいましたが、そこはまぁ趣味の世界。ピュアオーディオの世界には、血の通わない音質追求や成金趣味の話では無く、音楽性を追求しつつ演奏表現の核心に迫った音楽再生を目指すまた別のスタイルもあるのです。そしてそれは必ずしも莫大な金銭的投資を必要とはしません。箱ピュア”AUDIO STYLE”は音楽がテーマのオーディオブログ。あくまで主役は音楽そのものです。ですから、当サイトではオーディオ機器本位の趣味や技術論ではなく、聴き手のライフスタイルと音楽性についてフォーカスし、音楽の為の脇役として相応しいピュアオーディオライフについてどんどん語って行きたいと思いますd(^_-)

貴方は大切なCDやレコードを何枚持っているでしょうか?
オーディオ機器購入に掛けた資金の数倍の金額を、
レコードやCD等々の音源ソフト蒐集に注ぎ込んでいらっしゃいますか?

o-green初心者さんの為のピュアオーディオ入門
o-greenコンパクトピュアオーディオ

  • URLをコピーしました!

コメント一覧 (4件)

  • はじめまして。そして、お身体の具合はいかがでいらっしゃいますか?
    「はじめてのピュアオーディオ」と検索してここにたどり着きました。
    とてもシャープで示唆に富んだ解説に、本当に感服いたしました。
    特に、「音楽が主」で「オーディオが従」という問いかけが素晴らしい
    と思います。
    私は「大人の嗜み」としてジャズを知りたいと40歳の時に思い立ち、
    それから8年で700枚くらいアルバムを聴きました。そして、さらに
    ジャズ鑑賞が好きになり、オーディオも見直したいと思っています。
    このサイトに集約された情報を基に、20万位の予算でシステムを組みたい
    と考えています。どうぞお見知りおきください。

  • 明けましておめでとうございます&コメントありがとうございます(^^)
    20代の頃に書いた記事ですので大変お恥ずかしい限りですが、読んでいただいて恐縮です。また、お気づかいありがとうございます。体の具合ですが、年末から調子を崩してしまい1月はリハビリ期間になりそうです。ブログは今後もマイペースでゆっくり取り組んでいこうと思っています。
    ここ2年ほど、Twitterで色々なオーディオマニアの皆さん、特にスーパーハイエンドオーディオを好む方々と触れあいましたが、僕が思っていたよりも音楽と機材との主従機関系が逆転したタイプの占める割合が多く、しばしば話が噛み合わなくて色々と難儀しました。高額機材好きなオーディオマニアの皆さんは、機材趣味優先で何が悪い、それも自由な趣味の在り方だと開き直っておられる方が多く、音楽のために、音楽が優先という立場からのオーディオ論を書くことには異論反論が根強くあり、私のようなアプローチは正直なところかなり訝しがられます。「高級品ほど高音質」という彼らが信じ拠り所としている大前提が崩れてしまうからです。ある意味で、触れてはいけないデリケートな話題なのだと感じました。

  • オーディオには本末転倒しないと開けない彼らが自虐的に沼と呼ぶ世界があって、物欲とプライド、マウンティングの代償行為としてハイエンドオーディオを選んでまうと、端から見ていていつまでも終わりの無い機材沼が待ち受けています。その様な世界に嵌まった結果、そもそもの音楽がおざなりになってしまう事が本当に幸せなのか?いつも疑問に感じています。僕は、普通の人が普通の住環境を維持しつつ、無理のない範囲で、一般人のの金銭感覚で長く取り組めるミュージックライフの為のピュアオーディオをコンセプトに、ずっとこのブログを続けてきました。書きかけのネタも多く雑多なブログですが、今後もコンセプトは変わらないと思いますので、ゆるりとお付き合いいただければ幸いですm(__)m

  • よもやお返事がいただけるとは思っていなかったので、大変うれしく思います。体調崩されていらっしゃるとのこと、是非とも早く病状がよくなることを祈念申し上げます。お返事いただいた「高級機至上主義」への疑問、なるほどと思います。きっと、自分では重要なことに取り組んでいると思い込んでいて、実は枝葉末節の迷路を彷徨っている、という感じなのでしょうか。偏愛も良し悪しなのかもしれません。私は幸か不幸か、自由になるお金が少ないので、管理人様の提案に喜んで乗っかる凡庸な音楽好きであります。是非、大多数の音楽好きがハッピーになれる記事を書いてくださいませ。今後の展開も楽しみに待っております。

コメントする

CAPTCHA