Vienna Acoustics T-2 “MOZART” Signature

今晩は♪酔ってます。結婚式の引き出物のワインを飲む。人に酒をプレゼントすることは多いけれど、貰うことは少ない気がする…。白ワイン。岩手の人なので岩手のくずまきワインだそうです。日本のワインを飲んだのは何年ぶりでしょうか…ジュースみたいに甘いです。でも、タダ酒程美味い物はないなw この際タダなら何でもありだな……。

Vienna Acoustics T-2 “MOZART” Signature

さて、話を戻しましょう…( ੭ ・ᴗ・ )੭♡。ウィーンアコースティック・モーツァルトT-2を手に入れてから苦節5年近く。今月に入ってやっと80%満足出来る音(自分の中での許容合格点)で音楽を奏でてくれるようになりました。……・・な、長かった~゜゜(´□`。)°゜。

Vienna Acoustics mozart T-2a

正直、このスピーカーを鳴らすのには殆ど挫折しかかっていました。ポン!とそこに置いた状態でそこそこの音で鳴ってくれるSPでしたら何も問題はありません。例えばサブのオーディオプロImage11などは、セッティングに五月蝿くなく、ちょっとしたアクセサリの使いこなしで簡単に素晴らしい音が出せるスピーカーです。しかし、Vienna Acousticsの我が侭お嬢様はそう一筋縄では行きません。組み合わせるパートナー、周辺アクセサリ、ケーブル系、電源系、はたまた再生する音楽のジャンル、部屋のインテリアの配置、終いには持ち主の意識やライフスタイルに至るまで、全てに於いて上質で贅沢な要求をしてくるスピーカー、それがMOZART T-2なのです。このオーストリア娘、日本家屋にただ置いただけでは、当然の如くホームシックに駄々ををこねて拗ねてしまい、決して本来の素晴らしい音では鳴ってくれません。ウィーンの薫り溢れる音楽性たっぷりのイケナイ音の片鱗を見せはするのですが、そのままでは調律を長らくされていないベーゼンドルファーインペリアルの如く、バランスが悪く色々な意味でコントロール不能でグチャグチャな部分が目白押し。それを上手く整調・調律できないまま時が過ぎていき、そのうちスピーカーに見下されていいかげん人種差別を受けているかの如く惨めな気持ちになって来るのです_| ̄|○

……………・彼女は私に囁きます、パンが無いならお菓子をお食べ♪

元々ハイエンドアクセサリを日々ぽんぽん取り替えるだけの余裕のない私のようなものが、分不相応な相手と結ばれてしまった結果、品位を確保するに必要な散財さえ思うように進まず、せっかくの名スピーカーも、エセ英国ビクトリア調を引き立てるためだけの壁の花、単なるインテリアオブジェに成り下がってしまっていたのでした。

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管理人が Vienna Acoustics T-2に最初に出会ったのは1999年、神奈川のオーディオユニオンにあった試聴室だったと思います。当時私が所有していたワーフェデールビクターのウッドコーンスピーカーは、小編成の音楽には向くものの、クラシックのオーケストラものなど大編成の音楽を再生するためには力不足。そこで一回り大きなサイズの予算10万クラスまでの海外製スピーカーを求め、特に”音楽性”に優れた機種を探してあちこち聴き歩いていた時でした。

普段の私の店頭試聴スタイルですが、とにかく”音楽性”だけに精神を集中し、セレクタに繋がれている全てのスピーカーを小さなものから大きなものまで先入観無しに順番に音出しをして切り替えていきます。そうやって10や20のスピーカーを順次切り替えていくと、その中から特別優れた音楽性を内に秘めた機種が2つや3つ見つかるものです。そして、そこでピックアップされたモデルについて、改めてじっくりと組み合わせを替えたり、音楽性以外のファクターや音質面を吟味したりして、最終的な購入候補を絞っていきます。

当時の記憶を辿ると、たまたまそこにあった機種で候補として残ったのは、フランス・JMラボ、スイス・アコーステッィクラボの小型スピーカー、機器側で選別されたのが旧MARANTZ/PHILIPSのアンプやプレーヤー、それからケンブリッジオーディオのアンプやDACなどでした。

そして、そのスピーカーの中でもダントツの音楽性で他を圧倒していたのが、ウィーンアコースティックのT-2でした。しかしながら当時用意していた予算は数万円。
T-2を購入するにはほぼ3倍の資金が必要です。結局その時は予算内で妥協するしかなく、アコーステッィクラボのブックシェルフSYSTEM1.2を購入しました。帰りの駅でいつかT-2手に入れるぞ!と心に誓いながら。。。

今日はウィーンアコースティックにまつわる話、パート3です。このネタは引っ張るつもりなので。 今度も話題が逸れまくりの予感。今回は以前に使っていたスイス、アコースティックラボのスピーカーのお話です。

さて、Vienna Acoustics T-2の素晴らしい音楽性に恍惚となりながらも、当時予算的に厳しかった私は、結局、5万円という手持ちの予算(+ビクターSX-A103の下取り)で、Acustik-labのSYSTEM1.2を購入しました。

画像が無くて申し訳ない(探しても見つかりません…)のですが、見た目は同社の大ヒットスピーカー、Bolero、Bolero Piccoloとほぼ同一。下位モデルなのですが、16センチウーハーを搭載している為にサイズは一回り大きく高さ38cm、ブックシェルフとしてはやや大きめの部類です。仕上げについては、Acustik-labの美点であるバリエーションの多い光沢仕上げではなく、プレーンなウォルナット木目のみとなり、より多くのユーザーにアコースティックラボの魅力を知って貰いたいという観点から、コストに響く無駄な要素を廃した結果、作りと音質の割に価格はかなり安く抑えられた、なかなか良心的なスピーカーでした。

サウンド面はボレロ譲りのスイスの清涼な空気を想わせる、透明感溢れるシャープな音色で、反応の良い高能率のユニットから、束縛感の無い羽のように軽い音がストレートに響き渡る、非常に上品且つ繊細で爽やかな音です。文字通りヘッドフォンのような反応の良さです。ユニットに負担をかけず箱鳴りを生かした作りで、無理矢理音を絞り出すような所は一切ありません。ボレロと比べるとSYSTEM1.2は箱鳴りの音色が異なり、艶やかで宝石のように純粋な美音のボレロシリーズと比べ、磨き込まれた艶やかさでは一歩劣るものの、より暖かみのあるアコースティックな音色と、箱とウーファーのサイズ分、一回りスケールの大きな音が得られる点が魅力でした。特に高域方向は非常に解像度が高く、微小情報量の多さはこのクラスでもトップクラスだったと思います。

弱点は、どうしようもないくらい低域が出ないこと(^^;。100Hz以下は、もうほんとにフロントバスレフから申し訳程度に鳴っているような感じの、か細い音像とふわりとした空気感が出てくるだけで、少々F特のバランスがハイ上がりすぎたように思います。これは、今考えてみるとドライブ面で相性の良いアンプを見つけられなかったのが原因だったようにも思うのですが、Acustik-labで採用されているフォーカル社(フランス/JMlab)の逆ハードドームトゥイーターの反応が良すぎ、アンプのパワーがありすぎると、しゃくれた耳に刺さる鋭い音を出しますし、逆にドライブ力(8Ω/89dB)が足りないと、16センチウーハーからスカスカした音しか出ず、元々足りない低音が更に足りなくなるという具合で、散々試行錯誤した挙げ句、当時の私は良好なマッチングを最後まで見つける事ができずギブアップしてしまいました。(結局入れ替えたVienna Acoustics T-2ではもっと苦しむことになりましたが…)

要するに、最初から店頭でこのスピーカーと相性の良いアンプを、とことん粘ってオーディションすべきだったのでしょう。。。試聴はじっくり飽きるほどしないとこの様に後で困ることになります。

とは云え、今でもこのスピーカーの中域から高域にかけての驚異的な鮮度の高さ、パルシブな反応の良さ、ゾクゾクするような音の透明感と細部の情報量は未だ鮮明に覚えています。それほど印象的で、しかも高解像度系なのに美音で歌いっぷりが音楽的で、良く考えると、敢えて手放さなくても良かったんじゃないか?と、ちょっとばかり悔しい気持ちもあったりします。

でも、やはりアコースティックラボについては上級機の方が魅力的ですね。ステラシリーズはそれまでの同社SPの様な高域方向の突っ込み感が無く
全体の位相も奇麗に整っていて、ともすれば音色が表面的になりがちなボレロと違い、同傾向の美音を維持しながもら、より懐の深い表現力を獲得していったように感じます。特にピアノなどはめちゃくちゃ美しいです。スタインウェイの魅惑的な響きが、レコードに収録出来なかった部分まで何故かちゃんと蘇りますから…。

acustik-lab Stella harmony melody

システム1.2+Musical Fidelity A1Juniorからの買い換え候補が、Vienna Acoustics T-2+TAG McLaren 60iか、或いはStella Harmony+Aura VA200 STINGRAYにするべきか…どちらの表現力も私には大変魅力的で、この後はかなり悩みました。

夕闇の静けさの中でひっそりとクラシックピアノや女声ボーカルを愉しむ…そんな時にアコースティックラボはきっと皆さんの最高の伴侶となるでしょう(*^-^*)。反面、大編成ソースはあまり得意ではないです。迫力を求めるスピーカーではありません。オケも再生するとなると…これはVienna Acoustics T-2以上のモデルが向いています。それもあって結局ウィンアコのT-2を手に入れた訳ですが、Acustik-labへの思いは、正直なところ未だに捨てきれずにいます。

ステラシリーズについての技術的考察サイト(アーカイブ)

今もしもAcustik-labのスピーカーがまた新品で買えるなら…私はBolero Piccolo(ブルー♪)を購入したいですね。個人的には、ちょっとエレガントに美しすぎるデザインのStellaシリーズよりも、昔のボレロシリーズのシンプルなブックシェルフの方がスッキリしていて好みなのです。どうして、Acustiklabが現在ボレロやボレロピッコロを生産していないのか…HARBETH(ハーベス)がHL-P3ESを再発売したように、アコーステッィクラボにもボレロシリーズを再販して欲しい!と思うのは私だけでしょうか?このデザインと音質でしたら、細々と作っていっても売れ続ける気がするのですが…( ³△³ ).。o。

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コメント一覧 (3件)

  • お久しぶりです。
    ほんと、わがままなオーディオっておおいですよね。
    僕も、わがままなスピーカーと付き合ってますがいまだにどの程度まで引き出せてるのか…正直わからないですね。
    個人的には、いい線まできてるようなつもりなんですけどね。

  • 情報量の多い良いスピーカーほど全てにシビアに反応して使いこなしが難しいと思います。
    逆に、情報量が少ないスピーカーはキャラで鳴らせてしまう感じでしょうか。

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