【オーディオ用USBケーブル比較】
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ここ最近、PC関係のアクセサリーサプライヤー大手ELECOMから、イヤホンやらPCオーディオなど最近のハイレゾブームに乗じた製品がちらほら出始めていて、ピュアオーディオ原理主義者の管理人からするとなんだかとっても複雑な気分。。。だって、ELECOMって、低価格設定と機能とデザインコンセプト優先で、音質なんてな~んも考えて無いオモチャみたいな・・・というよりオモチャそのものでしかないPC用デスクトップスピーカーとか、今まで散々作ってきたメーカーでございましてよ?
ですのでオーディオでエレコムってどうなのよ?って色々訝しげに思わなくもないのですが、今回紹介する同社の音楽用ハイレゾ対応高音質USBケーブルDH-AB10/DH-AB20の見た目は、ゴールドブラックのアルミのコネクタで高級感たっぷり。導体も4NのOFC無酸素銅で、シールドに光沢のある藍色の網組シースなどデザインセンスはとても魅力的。USBとは云え高級オーディオケーブルとしては導体が細いスリムタイプなのですけれども、高価なオーディオ用ハイエンドケーフルでも、箱ピュア管理人は敢えて(設計思想的に)細いケーブルをこれまでも多用してきましたので、むしろ個人的なプラスポイントとして期待が膨らむばかりです♪
後で他のUSBケーブルとの音質比較記事をまとてめ久しぶりにアップしたいのですけれど、DH-AB10を数日使ってみた印象としては、う~ん、しょ~じきお値段相応と云いますか、本格的なPCオーディオ/ピュアオーディオ用としてみた場合、色々な意味で微妙かな~?なんて(滝汗)。高音質の方向性がいかにもハイレゾ取って付けましたな感じの音作りで、高価なUSBケーブルの出す熟れた音を色々知っていると・・・まだまだ音作りのバックボーンというか、年期が足りてない印象が無きにしも非ず。逆に云えば、本格的なオーディオケーブルの音を知らない層からは、おっ!と思わせるかもしれないくらいには良く出来てるかも。
とは云え気になるのは、以前に紹介したエレコムやアーベルの安価なOA向け非オーディオ用途の極細USBケーブルの方が、粗さはあってもDH-AB10よりずっと音楽が活き活き鳴りますし、音質も音像もキレがあって実体感があるという点です。
実はASUS VivoMini VC65を導入した際にELECOM DH-AB10も同時購入していて、とりあえず繋げて音出しをしてみたところ音質がいまいち・・・特に音楽性の欠如が気になり過ぎてしょ~じき暗澹たる気分でした。。。つまんない音のPC買っちゃったかな~みたいな(・・・こればっかりは使ってみなければ判らないので)。けれど、気を取り直して以前使っていたアーベルのUSBスリムケーブルAUS05WHに交換しつつ音出しをしてみたら、ふつ~に(むしろ思ってた以上に)素敵な音がするじゃあないですか!?\(^^@)/
ELECOM DH-AB10 DH-AB20 音質レビュー
エレコムDH-AB10 DH-AB20の音は、良く言えば上品で繊細、清涼感のあるフラットサウンド。全体に大人しくクール系で低域方向は控えめ。聴感S/Nが良く、高域方向はやや硬質でグラスサウンド的にセンシティブ。あるいみ確かにハイレゾっぽい味付け。ただ、一番の問題は音質ではなく、音楽表現が抑えられていてすっごいつまらないところ。整いすぎて生気が抜けてしまっている。繊細な響き感はあるのですけれどそれが付帯音的というか、喩えるとPC用ミュージックプレーヤーのレイテンシーを遅らせた感じの音に近い。よって時間軸方向のキレが無くなって音楽が淡々と流れ、本来在るべき音楽の抑揚が感じられずに他人事みたいな鳴り方になるのです。合う音楽は(ELECOMの主要ユーザー層に近そうな)ロックポップスよりもむしろクラシック。それもコーラスみたいに響き重視で抑揚や時間軸表現が不明瞭であやふやな音源。
PCオーディオの機材とのマッチング面では、パソコンってCDプレーヤーやネットワークオーディオプレーヤーなんかと同じく、機種によって音質が大きく違ってしまうのですけれど、PC本体の音質にパワーがあって混濁感の強い荒っぽいサウンドだったりする場合、エレコムDH-AB10 DH-AB20を宛がうことで聴感S/Nが良くなり、また音質も小綺麗に整えられて丁度良い塩梅なる可能性はあります。
それでもELECOM DH-AB10 DH-AB20の冷ややかでいかにも現代日本的な音質に魅力を感じる方もいらしゃると思いますので、あくまで箱ピュアの求める「音楽性」とは合わないという程度の意味ではございますが、なるべくなら嬉しくなる意味での和風♪サウンドだったら価格や見た目も込みで絶賛していたところなのに・・・色々惜しい。音質はともかく、見た目が非常に綺麗なデザインのUSBケーブルとしては、配線が露出していても、見ていて良い気分になれるのでインテリア的には良いガジェットでございます♪
だがしかし、ピュアオーディオを求道されるニッチな紳士淑女の皆様には、絶対に此処で満足しないで欲しい♪みたいな。↑の画像に写っているスウェーデンのSUPRA USB2.0など、世界中の老舗オーディオケーブルメーカーが出す音楽用USBケーブルの音作りには、そのセンスと感性に驚かされるものが多々ありますし、逆にPCオーディオ用の音楽用USBケーブルとしてリーズナブルに音楽そのものを愉しみたかったら、DH-AB10 DH-AB20の高級感溢れるルックスでその気になるよりも、付属品や市販の安価なUSBケーブルから、音楽が楽しく聴こえるものを御自分の耳で探されるほうが、音楽愛好家にとってはむしろ賢明なのではと思いますd(^_-)。
SUPRA USB 2.0 スウェーデン製オーディオ用USBケーブル レビュー♪
今まで管理人が購入してきたELECOMのOA製品ってば軽く数十種類・・・引き出しいっぱいに埋まりそうな単位ですのであんまり苦言を呈したくは無いのですけれども、 人目に触れやすい安価なELECOMの製品と云うことでDH-AB10 DH-AB20は結果的に多くの人が手にする入門モデルになる訳です。ですので少なくとも、外観や表面的なハイレゾ風味の高音質っぽさの演出だけでは無く、せめて音楽の素晴らしさ、楽しさをスポイルしない製品を作れるようになって欲しいかな~なんて(⌒-⌒)。そんな感じの願いを込めて、今回は箱ピュアではわりと珍しい辛口のレビューとして締めくくりたいと思いまする。
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