【オーディオ用USBケーブル比較】
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こんな感じで今回の印象ではオヤイデ d+USB class Aを、前のエントリで書いた音色傾向が好みの人にでしたらお薦めできるレベルの音質のUSBケーブルになる思います。が、管理人宅の場合ココでもう一つ問題が発生。サブシステムの配線上、1mのUSBケーブルでは長さが足りず、d+USB class Aが使用不可なのであります…。 レッツノートCF-T2+DAC-1000を使ったテストでは、メインシステムのラック上に置いた簡易セッティングで行ったのですが、普段各種DACを切り替えて使っている書斎の場合、なんとまあ5m以上のUSBケーブルが必要だったりするのです(^^;)
USBケーブルは短い方が良いと一般的に言われていたりしますが(なんかそう吹聴した1人が自分じゃないかという気もする…) 色々試した現時点の持論としては、USBケーブルはどうも短い方が良いとは必ずしも言い切れないと、今の時点では考え方を改めていたりします・・・(滝汗)
現在5mのUSBケーブルとして管理人が使っているのが、これも前に紹介したiBUFFALO Arvel のAU2SF50BK。(長さの違いでAU2SF07BK/AU2SF10BK/AU2SF15BK/AU2SF20BK/AU2SF30BK/AU2SF50BKと各種揃っています。)
特許のダブルフェライトコア&ダブルノイズクリッピングダイオードと凝った構造ですが低価格。当時は1mのもので音質レビューを書いたのですが、気に入ったのでその後に5mの長尺で購入。これ、長く引っ張ると更にキャラがクター濃くなってUSBケーブルによる変化が更に判りやすくなり、よりPCオーディオらしからぬ音になるのです。
USBケーブルによる音質差は小さいと書きましたが、5mも引っ張ると流石に十分無視できないくらいの音質変化になってきます。5mの長さでも50cmや1mの他の雑魚ケーブルとA/B比較するとハッキリ優位な(好みの)音がしますし、むしろわざと長く引き回した事でUSBケーブルのキャラクタをより濃厚に付加する形になり、結果的にPCトランスポートの持つ濁った音質を誤魔化す為の、ある種のフィルタ機能を持たせることが出来てるんじゃ無いかなぁ~なんて。
Arvel AU2SF50BKは両端にフェライトコアとノイズクリッピングダイオードが入った風変わりなUSBケーブルですが、PC側から回り込む色々なノイズ対策として、このダイオードやフェライトコアの使い方で更に可能性が開けそうな気もします。これで導体が銀メッキやPCOCC等だったら更に良い音になりそう。特許で縛られているのが勿体ないかも~なんてね。とりあえず長尺の高級USBケーブルはお高く付きますので、今のところはArvel AU2SF50BKでお茶を濁しているような感じです。音質的にはオヤイデ d+USB class Aがシャープで聴感上は明らかに勝っていますが、PC周りでノイズ発生源の多いローエンド環境ではAU2SF50BKの方が安心できるかも知れません。
先日どっかで読んだのですが、デスクトップPCからDAC-1000にUSBケーブル経由で回り込んで発生していたハムノイズや高周波ノイズが、USBケーブルのグランド線切断と、フェライトコアへの多重ぐるぐる巻きである程度改善したという話がありました。USBケーブル経由のノイズの回り込みとグラウンドループが、聴感上の音のニュアンスという曖昧な部分を通り越して、ノイズとして聞こえてしまうレベルのキャリアになっている事があるという話です。そこまであからさまに酷くない場合でも、聴感上の潜在的ノイズフロアに印象変化を与えている可能性はあるという事で、やっぱり電源供給ラインを共有するアイソクロナス伝送のUSBケーブルは、色々とオーディオには不向きで難儀な仕様なのかも知れません。
盛大なるノイズ供給源のPCとオーディオシステムの間で起こりうる不可解なノイズループを断ち切れる分、現状ではDDCを咬ましてUSBをオプティカルTOSリンクに変換する方法も、リクロックの意味合い以上に有効になるのかな~と。ピュアオーディオの様に光TOSのS/PDIF品位がボトルネックになるほど、まだPCトランスポートの送り出し側の音質が良いとは思えませんし。。。手持ちのDDC(D/Dコンバーター)についてはいずれ特集エントリを書いてみます。
思うのですが、今出ている高音質を謳うUSBケーブルは、基本的な設計手法がアナログケーブルと同じで、導体を選別しシールドやコネクタの種類を選んで組み合わせるという形ですよね。でもUSBケーブルの場合はそれ以前に、PC側から回り込むノイズループをどう断ち切るか?の方が重要ではないでしょうか。その点を放置プレイのままで導体構造とか純度とかで音色の変化を追求しても根本解決にならないんじゃ?みたいな。其処へまがりなりにも切り込んでいるのは、信号ラインと電源ラインを分離型にしたKRYPTON UC-HRシリーズや、Acoustic ReviveのオーディオグレードUSBケーブルくらいでしょうか。。。
ちなみに、ONKYO DAC-1000はアシンクロナス伝送、それ以外のテストではTrends UD10.1 USB-DDC(工事中)を介在させてリクロックしていますので、USBケーブルによる音質変化は無い!と言いたいところですが、実際には思いっ切り変化してくれます。むしろDDCを介在させた方が最終的な音質の透明度が上がるぶん、USBケーブルの銘柄による音質の違いがよりハッキリ浮き彫りになってしまったりします。
あ゛・・・上の長尺が必ずしも悪くない云々は、アシンクロナス伝送やD/Dコンバーターを使い、受け手側でリクロックする環境が前提ですから、長く引き回す事によってジッターと時間軸的レイテンシに悪影響を及ぼす可能性はあるのかも・・・て云うかこの程度の長さでも影響あるのかしら~?(謎)
ONKYO DAC-1000についても、元々ケーブルの違いや入力側のトランスポートの音質差を克明に描き別ける性能を有する高分解能/高解像度系のDACですので、PCと接続して使用する場合、むしろ音質に配慮された高級USBケーブルの使用は、DAC-1000の性能を引き出す上で必須なのではないかと感じました。モンスターケーブルのDL USB AS-3Fがオマケに付いてくる直販購入以外でDAC-1000を手にされた方も、ぜひUSBケーブルのクオリティには最低限気を遣ってみて欲しいかなぁと思ってます。
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コメント一覧 (1件)
いつも楽しく読ませていただいております。自分は USB 出力は音の悪さで見切りをつけましたが、一度ケーブルに凝ったことがあり、最終的に一番良かったのは、仕事の関係で手に入れた米国製のスーパーコンピューターの内部バスに使われていたケーブルでUSBケーブルを作った場合でした。そのバスケーブルは1メートルのケーブルで、細い50本の線をま止めたものでしたが、幅が10cmほどもある金属のごついコネクターを含めてメーカーの実売価格は250万円ほどでした。その一本一本は2重のシールドがされたφ0.25mmくらいの単線です。音のくっきりさと解像度の感じ(あくまで主観です)が市販のどのUSBケーブルとも次元が違うかなと思いました。この線はアナログ回路に使うとむしろダメなのですが、デジタル部では良い結果を出してくれます。PCよりも、サーバーよりも上位のコンピューターの世界では、ケーブルが重要なのは当然という感じです。