USBケーブルでPCオーディオの音質が変わる その3 オヤイデ d+USB class Aの実力や如何に!?

【USBケーブルでPCオーディオの音質が変わる!?】
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一昨年のネタなのですが、管理人は闘病の為にブログを2年間休止しておりましたので、遅ればせながらの続編です。2年半前の時点では未だUSBケーブルで音質が変わるという考え方そのものが目新しく、「高音質」を謳ったUSBケーブルも殆ど市販されていませんでしたが、今は気付けば各オーディオケーブルメーカーから多くの種類のオーディオ用USBケーブルが発売され、比較的低価格なものからハイエンドな価格設定の製品まで色々と選べる状況になってきました。

オヤイデ d+USB class A

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今のところは市場に出回っている音響用USBケーブルの大半が、各メーカーの開発初代に相当する製品が中心です。そのクオリティについてはメーカー毎の考え方でずいぶん違う&まだまだ試行錯誤の段階にある印象もありますけれども、数千円~1万円台のオーディオ用USBケーブルでも、そろそろPCサプライの汎用USBケーブルとは一線を画す音質を感じさせる音響用USBケーブルもちらほらと出てきたような印象です。今回はその中からお手頃価格の国産製品として、オヤイデのスタジオユース/PCオーディオ剥け新ブランドNEO Created by OYAIDE”からリリースされたd+USBシリーズのUSBケーブルを紹介してみたいと思います。

ONKYO DIRECTDAC-1000を購入した場合にキャンペーンでMonster Cableの高音質USBケーブルDL USB AS-3Fが本来おまけで付いて来る(注:当時)筈なのですが、なんかの手違い?で届いたのが何故かオヤイデ d+USB class Aでした。これもご縁という事でしょうか(^^)ゝ

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オヤイデ d+USB class Aは一般的なPC用のUSBケーブルと比較して厚みのある平形で、導体にPCOCC-Aを採用しているためか、手に持った感じはそこそこ硬い印象のケーブルです。形状的にフレキシブルには曲げられませんので、購入する長さには少し余裕を持った方が良さそう。またケーブルが固めですので、小型軽量のDACDAP等では、配線に余裕が無い場合にケーブルのテンションに引っ張られて浮いたりしますので要注意です。

端子は青銅合金で銀メッキ+ロジウムメッキの二重コーティング。アウターカバーはアルミニウム。導体はPCOCC(単結晶状高純度無酸素銅)の反転同心撚り線(0.18mm×7、0.18mm×19)で、錫メッキ線+アルミテープのダブルシールド構造。絶縁体はポリオレフィン。シースがサーモプラスチックエラストマー樹脂。硬質ゴムっぽいと云うか割と防振性高そうなシースです。それにしてもカタカナで書くとちょっぴり偉そう…。

オヤイデ d+USB class A ハウジング
ハウジングの部分はPBT”ポリブチレンテレフタレート”+グラスファイバー(特に特殊な素材ではありません)。引っ張ると外れますw

《d+USB class A 商品紹介》
PC環境を中心とする次世代のサウンドツールに向けたハイクオリティーUSBケーブル。シリアルバス転送をより高速に伝送する為、バスパワー駆動も考慮し、信号伝送方向の結晶粒界を理論的にゼロにしたPCOCCを採用。これによりデータ転送では高速で確実な伝送を実現し、また安定した電源供給のおかげでサウンドの輪郭やダイナミクスを失いません。導体径はAWG21に設定。これによりパワフルなサウンドと伝送の距離によるロスを軽減します。フラットデザインによるケーブルは、ケーブルを曲げたときに起こるケーブル内部の歪みが引き起こす伝送ロス、インピーダンスの変化、静電容量の変化を回避します。

能書きはこんな感じ↑ 現時点でオヤイデではd+USBブランドのケーブルを高い順にd+USB Class S A Bと3種類揃えていて、Class Aはこの中でのミドルモデルになります。3つの違いを端的に説明すると、導体、シース、端子のメッキの種類です。Class S(白)はPCOCC+Thermoplastic Elastomers+プラチナ&ロジウムメッキ。Class A(黒)はPCOCC+Thermoplastic Elastomers+シルバー&ロジウムメッキ。Class B(緑)は銀メッキOFC+PVC+金メッキ端子です。導体径はA/Bは同じAWG25/AWG21、Sは約2倍のAWG22/AWG18です。

d+USB_s1

尚、今月新製品として5N純銀線が使用されたUSBケーブルの上位モデルContinental 5Sが発売されます。いくぶんお値段が凄いことになっていますけれども、銀線マニアとしてはかなり欲しいかも♪

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NEO Created by OYAIDE d+USB class A 音質レビュー

ここからNEO Created by OYAIDE d+USB class Aのサウンドインプレッションです。想像ですが、Class SとClass Aは導体径以外はPCOCC導体で似たような構造ですので、音の厚みは違うとしても、音色傾向はそれなりに近いと思うのですが、Class Bの方は銀メッキOFCを使う以上かなり違う傾向の音だろうと推測しますので、以下のインプレの音傾向は当てはまらないと思います。管理人はむしろ銀メッキ線の音が好きという事もあり、後日Class Bを購入して比較してみようかな~なんて思ってますけれども、機会があればその時にまたレポートしてみたいと思います。

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比較対象は、USBケーブルでPCオーディオの音質が変わる!?その2で紹介したBUFFALO(旧アーベルブランド)の極細スリムUSBケーブルAUS10WH。送り出しはLet’s note CF-T2、入力側のDAコンバータはONKYO DAC-1000で、メインシステムに接続してテストしました。

NEO by OYAIDE Elec d+ USB class Aを使用した場合の音質は、音像が下から上までスリムにクッキリして立ち上がりのエッジも明瞭になり、聴感上のS/Nが改善し、音場が澄み渡るような印象です。どうせ違いが出ても少ししか変わらないだろうな~と思っていましたので、予想外の方向性の変化にあれれ!?という感じ。オヤイデのケーブルのくせに?良い意味で裏切ってくれるというか、ほの暗くも上品でひんやりとした音質。端正で音場の展開は割と箱庭的かな。広がりがあると云うより、スピーカーの枠の中で少し奥まった上下左右にフラットにきっちり展開してくれる印象です。

ヴァイオリンなどはスチール弦が際立つと云いますか・・・微妙に針金っぽい。歪み感があるという意味ではなく、音像がかなりシェイプされて細くなる感じです。ピアノは適度にタイトでほんのり弾力が乗った音で、一音一音の粒立ちが明瞭。ギターなどの撥弦楽器は総じてリアル。微妙なピッチが聞き取りやすい音です。ソノリティの質と量については未だ単体CDトランスポートの音質には敵いませんが、音像描写と音色の方向性にピュアオーディオ的な意味での魅力が加わってくるようで、USBケーブル1本でPCオーディオでもそれなりに聴ける音になってしまうような感じです。

気のせいかな~と思いつつiBUFFALO Arvel AUS10WHに戻すと、やはり音像の輪郭がぼやけた印象になり、低域方向も浮ついて不明瞭な印象になります。特にピアノの左手方向は不明瞭感が強く、低域の音階の明瞭度、聴き取りやすさではd+ USB class Aとは明確に差があります。もわ~っとする感じです。今までAUS10WHでも充分良いと思ってたのに、これでもう元には戻れない体に・・・(滝汗)

《ベスタクス ブランドで出ているものですが、良く似たデザインだな~と思ったら中身はd+ USB class Aそのものみたいです。ハウジング色違いのシャア専用モデル…。 無論音質は3倍ハイスピードに良くなって・・・ry》

オヤイデd+ USB class Aで面白いなと思ったのは、PCオーディオ経由ではそう簡単にはピュアオーディオグレードのCDプレーヤーの持つ豊潤な響きはまだ出せないという事を前提に?それなら逆に音場空間表現ではなく、視覚的な音像をスリム&タイトにしつつ、耳当たりの気持ちよい奇麗な音像を作る方向へ舵を切っている感じが潔いかなと。高価なUSBケーブルとか無意味じゃね?とか使う前は実のところ内心思っていましたけれども、この価格でこの音が得られるならまぁ許容範囲かな~みたいな。少なくとも元の安い汎用USBケーブルに戻したくは無いですし、お値段も、製のでしたら、生産ロットの極端な少なさがコストに大きく跳ね返ることを鑑みれば、音楽制作現場やマニア用途としては、いちお~納得できるクオリティではないかしらと。

高価格なUSBケーブルとか無意味じゃね?

これなのですけれど、管理人はオーディオケーブルで音が変わると本気で考えて(実際に感じて)自ら進んで色々とケーブルを使い分けてる人ですし、そもそもがご存じの通りオカルト肯定派のでむぱ系マニアなのですけれど、その私の感覚で聴いても、今はまだUSBケーブルで変わる音質の範囲って、そんなに広くないと思うんですよね。聴感上感じられる変化の大きさで云うとアナログケーブルやスピーカーケーブル電源ケーブルはかなり変化が判りやすいと思いますし、それよりは違いの小さいS/PDIFのTOS光デジタルケーブルでも、USBケーブルよりもずっと変化が大きい事が多い。そう考えると、微々たる音質差に高価なUSBケーブル(及びHDMIケーブル)を使うのは、各メーカー開発黎明期の今の時点では、コストパフォーマンス的にはあんまり芳しく無いですよ~というのもまた真なのであります。(とは云え開発世代が進めば、そこそこの値段でも変化のもっと判りやすいUSBケーブルがいずれ出てくるんだろうなとは思ってます♪)

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といいつつも、オヤイデ d+USB class AみたいなUSBケーブルを一端使ってしまうと元には戻れないのも事実。結局は個々人の許容範囲の金額でそこそこの物を使った方が、事実上幸せになれるよとも思っていますので、USBケーブル及びHDMIケーブル共に、選別部品で小ロットでの開発と製造にまつわるコストは高いよ~という点もひっくるめて、物にも拠りますけれど実売価格で数千円~1万数千円?程度でしたら、まぁそこまでボッタクリじゃ無いよね?な~んて言ってみたり。あ、話は逸れますがHDMIケーブルもなんか不安定なのか画質音質(特に音質)が変化するので面白いのですが、1000円切るような奴だと量産品がそもそもHDMI規格を十分満たしているのかぁ ゃι ぃ物が平気で出回ってますので注意してね~とは思います(滝汗) USBケーブルでPCオーディオの音質が変わる!?その4に続く。

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コメント一覧 (3件)

  • 私もオーディオアクセサリーにハマってしまった一人です
    ただ、日によって気分だったり天候によっても変わる気がします ので、「違うなー」と思ったらケーブル等を変えてみる
    これを繰り返していると「違うなー」と思わない期間が長いアクセサリーが見つかります
    それでも敢えて変えてみると結局同じアクセサリーに戻っています
    こんな事を数年繰り返しているとケーブル類はすべて単線になっていました
    自分はこういう音が好きなんだと実感したところです。

  • >>ポチさん

    コメントありがとうございます。僕も単線好きなのでなのでわかりみが深いです。

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